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平成19年12月議会 一般質問


【 平成19年 12月 定例会(第5回)-12月11日-02号 】
(芦屋市HP 芦屋市議会会議録検索 より転載)

◆9番(中島かおり君) =登壇=おはようございます。
 傍聴の皆様、芦屋市議会にようこそお越しくださいました。ありがとうございます。
 イーブンの中島かおりでございます。
 6月11日から任期が始まり、くしくも、ちょうどきょうで半年がたちました。4年間という市会議員の任期の8分の1に当たります。初めて飛び込んだ世界で戸惑うことも多く、おのれの未熟さを痛感する日々ではございますが、大好きなふるさと芦屋のために、初心を忘れることなく、これからも頑張ってまいります。
 引き出しのなさ、未熟さをやる気でカバーしようと、6月の初めての一般質問から、2回、3回目の本日と、トップバッターを務めさせていただいております。この場で発言できることの重さを再確認して、この時間を大切にしてまいりたいと思います。
 それでは、通告に従いまして、1、参画と協働について、2、働きやすい職場環境について、3、芦屋市青少年野外活動センター(あしや村)の今後についての、以上3項目を順番に質問してまいります。

 最初は、参画と協働についてです。
 市民参画及び協働の推進に関する条例がこの4月から施行されています。その拠点施設ということで、やはり4月から市民活動センターが立ち上がっています。ちょうど消防署の北側の道を東に坂を下ったところの左手にあります。10月までは市の直営で、10月からはあしやNPOセンターが委託され、運営しています。あしや市民活動センターとあしやNPOセンターと名前が似ており、ややこしいこともあります。
 あしや市民活動センターの緑のパンフレットとあしやNPOセンターの黄色のパンフレットの3つ折りになっている中をあけると、3つの機能を発揮する場、芦屋市民の地域、社会参加活動を応援するセンターという全く同じ内容が書かれています。NPOセンターが運営していても、今までどおり市民活動センターということで、外側のハードは市民活動センター、内側のソフトの部分でNPOセンターが担っていると理解しています。
 市民活動センターが4月に立ち上がってからの利用実績はどうだったのでしょうか。それは当初の見込み、予想とはどうだったのか、お伺いいたします。
 また、あしやNPOセンターは、NPO法人化を目指し申請中で、年内には許可がおりるそうですが、運営が任される10月に間に合わせることはできなかったのでしょうか。許可がおりてからでもよかったのではないでしょうか。10月にこだわった理由は何かおありでしょうか。また、あえてNPO法人化した意図についても、理由がございましたらお聞かせください。
 そして、あしやNPOセンターの公平性、透明性を確保するための担保について、どのように考えていらっしゃるのか、お伺いいたします。
 役員、理事長の方々はどのような方が選ばれたのでしょうか。その際の選定基準や方法などもあわせて教えてください。
 また、市民活動センターと同様、4月から市民参画及び協働の推進に関する条例が施行されていますが、この条例によって何か変わったことはありますでしょうか、お聞きいたします。
 条例があり、拠点施設を設け、内部的にも市長を本部長とする市民参画協働推進本部、同幹事会も設置され、形式は整っています。しかし、それ以外で、参画と協働に対して本気で取り組む姿勢について、何かございましたらお示しいただけますでしょうか。
 市民との参画・協働が進むと、ある範囲内で企画、立案、予算、執行をも市民が担い、地域内分権が進んでくると考えられます。地方分権の推進により成長した市民の台頭とともに、市のかかわりも変わっていかざるを得ないと思いますが、参画と協働に対する行政の責任について、どのように考えていらっしゃるのか、いま一度はっきりしたお考えをお聞かせください。

 大きな項目の2番目は、働きやすい職場環境についてです。
 ワーク・ライフ・バランス、仕事と生活の調和についての視点が欠かせないことは言うまでもありません。このことを達成していくためには、多くの課題と取り組みが欠かせません。この項目については、休暇取得について、長期欠勤者のサポート体制について、事業所モデルとしての大胆な取り組みについての3点について、順に質問してまいります。
 休暇については、男性の育児休暇と、これより育休と言わせていただきますが、年次有給休暇の2点を取り上げます。
 男性職員の育休取得率ゼロへの現状認識と具体的かつ効果的な対策をどのように考え、講じているのか、あるいは、講じようとしていらっしゃるのか、まずお伺いいたします。
 現在、男性職員が、出産・育児に関して取得可能な休暇について、どのようなものがあるのかもお聞かせください。
 また、年次有給休暇取得についても、現状と問題分析、課題をどのように考えていらっしゃいますか。
 10月の決算特別委員会の請求資料にもありましたように、残業時間も部署による偏りがかなりありそうです。
 まちづくりは人づくりとも言います。まちづくりを市民と協働で進める側の行政内部においても、人づくりは不可欠です。部署による偏りは異動という対応があるかと思いますが、モチベーションを高く保つことも必要です。その際、行政改革と職場環境との絡みをどのようにとらえていらっしゃるのか、そのことへの仕掛けづくり、対策はどのように考え、実行していらっしゃるのでしょうか、お聞かせください。
 次は、長期欠勤者のサポート体制についてもお伺いいたします。
 芦屋市だけではなく、ほかの自治体あるいは民間でも、メンタルの部分での長期欠勤者がふえているようです。
 決算特別委員会でも話題になりましたが、現在のサポート体制はどのようになっているのでしょうか。そして、新しい試みとして、EAP(エンプロイー・アシスタンス・プログラム)の導入について、そして、その効果をどのように考えていらっしゃるのでしょうか、お聞かせください。
 前回、9月議会で第2次芦屋市男女共同参画行動計画ウィザス・プランについて質問した際、市役所を一つのモデル事業として位置づけ、職員向けのプログラム、プランを策定している自治体の取り組みについて触れました。今月20日から意見募集される、このウィザス・プランの後期計画の素案によると、本市においても、職員対象のプログラムなどを作成するようで、喜ばしく思っております。ワーク・ライフ・バランスという広い意味での大胆な取り組みについても期待したいところですが、この点ではいかがでしょうか、お聞きいたします。

 大きな項目の最後は、芦屋市青少年野外活動センター(あしや村)の今後についてです。以降、あしや村と言わせていただきます。
 芦屋市青少年野外活動センターの設置及び管理に関する条例を廃止して、同時に、来年度予算に4,000万円の撤去費用を計上すると新聞に出ていました。以前から教育委員会としては手放したいという意向だったように思います。原状復帰をして財産区に返還するということですが、この4,000万円の根拠について、どのような見積もりをして出されたものなのか、信頼性、妥当性についても、あわせて御説明ください。
 現在、使うことはできませんが、あしや村には幾つかの施設があります。土台も含めてすべて、あるいは、どこまで撤去されるのでしょうか。搬出方法やルートによっても金額が変わってくると思います。その際の森林伐採など環境への配慮は当然なされるのでしょうか。条例が廃止され、財産区に返還されると、行政財産ではなくなるということですが、具体的に何がどう変わるのでしょうか。市民の目線でわかりやすくお答えください。また、今後、4,000万円を伴う撤去についてのスケジュールをどのように考えていらっしゃいますか。
 現在、ハイキング道として利用している人もいますが、そのまま使うことは可能なのでしょうか。
 財産区は諮問機関という位置づけということですが、教育委員会から返還後、何か計画はあるのでしょうか。あるいは、行政側からではなく、市民側から具体的に何か事業計画や提案などがあれば、検討してもらえる土俵に乗ることができるのでしょうか。10年以上放置されているとはいえ、このことに関して市民の関心が全くないとは言えない中、市民の議論をまつことはできないものでしょうか。
 地方分権が進み、参画と協働に自治体の未来がかかっている今、行政の果たす役割として、すべてか無かというような持っていき方ではなく、もう少し長期的な視点で見ることはできないものでしょうか、お伺いいたします。
 1回目の質問は以上です。
 ゆっくりとわかりやすい御答弁を、そして、できましたら、項目の間には一息つくような感じで、少し間をあけていただきますと、私といたしましてもメモなどをとりやすいので、御配慮いただけましたら大変ありがたく存じます。
 それでは、質問席に移らせていただいて、御答弁の後、再質問、考えなどを述べさせていただきます。

○議長(畑中俊彦君) 答弁を求めます。
 山中市長。

◎市長(山中健君) =登壇=おはようございます。  中島かおり議員の御質問にお答えいたします。
 初めに、参画と協働についてのお尋ねですが、あしや市民活動センターは、市民の社会参加を応援する中間支援組織としての施設の名称であり、あしやNPOセンターは、あしや市民活動センターの運営について、市が委託している団体の名称で、現在、特定非営利活動法人としての申請を行っているところでございます。
 協働の拠点であるあしや市民活動センターの運営につきましては、芦屋市市民参画及び協働の推進に関する条例第15条第2項において、協働の拠点は市民が市の協力を得て行うと規定していますので、開設当初の9月までは市が直営で運営を行いましたが、10月からはあしやNPOセンターに業務委託を行っております。
 あしやNPOセンターは、条例制定の際に御協力いただきました芦屋市市民参画協働推進委員会の委員の方が中心となって、市民の方に呼びかけ結成された団体でございます。市としましても、あしや市民活動センターの運営を担っていく市民を中心とした組織が必要ですので、専門家に依頼して、法人化に向けてアドバイスを行い、あしや市民活動センターの運営を担う団体としての組織化を図ってまいりました。9月に設立総会を開き、あしやNPOセンターとして発足されましたので、10月から業務委託をしたものでございます。
 市民や市民団体からNPOの法人化について相談を受けたり、法人化を支援するという業務内容からも、あしや市民活動センターを運営する団体としては法人化は必要であると考えております。また、法人化することにより、組織や経理の透明性が増し、市民の信頼を得ることができるものと考えております。
 4月からの利用者は、11月末現在で延べ1,063人が利用され、43団体が活動登録をされており、着実に市民の皆様に御利用していただいているところです。
 あしやNPOセンターの役員につきましては、同センターの定款に基づいて、9月の設立総会の中で正会員の互選により、役員、理事長が選ばれています。
 あしや市民活動センターの運営につきましては、平成22年度より指定管理者制度を予定しておりますが、あしやNPOセンターはあしや市民活動センターを運営するために市民により設立された団体ですので、指定管理者としてお願いしたいと考えておりますが、この間の実績評価等も見て判断したいと考えております。
 条例制定後の市の変化につきましては、市民参画の手続を規定し、ワークショップやパブリックコメント等、市民参画への積極的な対応がルール化されたと考えております。
 今後の取り組みですが、今年度中に芦屋市市民参画協働推進計画を策定する予定で、策定後はこの計画に沿って、市民と市が協働して市民参画及び協働の推進に一層取り組んでまいりたいと考えております。
 なお、市民参画・協働が進む中での行政の責任につきましては、条例に定められた基本原則に沿って判断していくことになると考えております。

 次に、働きやすい職場環境についてのお尋ねですが、初めに、男性の育児休業取得者の現状につきましては、平成18年では、出産補助休暇は11人、育児参加休暇は5人が取得しています。
 育児休業取得率の算出方法につきましては、総務省の勤務条件等に関する調査によりますと、該当年度中に新たに育児休業が取得可能となった職員に対して、実際に育児休業を取得した者の割合を算出したものでございます。過去、男性職員で育児休業を取得した者は2人おりますが、育児休業取得率で申しますと、先ほどの算出方法では、必ずしも数値として上がるとは限りません。また、現状では、男性職員の育児休業取得者がいないことは承知しておりますが、次世代を担う子供たちを健やかに育てられるよう、職員子育て応援ハンドブックを配布するなど、子育て支援を容易にする職場環境づくりに取り組んできております。
 年次有給休暇の取得につきましては、平成18年度では、職員平均11.98日でございます。年次休暇は、職員が疲労等の回復のため、計画を立てて取得する休暇であり、本市の取得日数は、民間企業との比較では2日程度多くなっております。
 議員御指摘のように、取得日数は部署により偏りがございますので、各部署の業務内容や業務量を点検し、年次休暇の取得を容易にするよう努めております。また、年次休暇の取得日数の多い少ないが直接職員のモチベーションに影響を与えるとは思いません。
 長期欠勤者、特にメンタルケアを要する職員に対する支援体制につきましては、現在、月に2回の精神科医による面談のほか、外部専門機関による相談業務も実施しております。
 EAP(従業員支援プログラム)につきましては、個人の身体的な諸症状の改善のみを目指すメンタルヘルスケアと異なり、個人や組織の生産性、パフォーマンスの向上を図るプログラムであると認識しており、その効果につきましては、現在研究している段階でございます。
 職員対象の男女共同参画に関する計画、指針の作成につきましては、男女共同参画行動計画の後期見直しの中で、平成23年度までに策定することとしております。今後、策定に向けて検討する中で、ワーク・ライフ・バランスについても課題として受けとめてまいります。

 次に、芦屋市青少年野外活動センターの今後についてのお尋ねですが、青少年野外活動センターを設置している土地は、芦屋市打出芦屋財産区の共有財産であり、芦屋市が財産区から借り受け、青少年野外活動センターの設置及び管理に関する条例を制定し、行政財産として使用してまいりましたが、条例を廃止しますと、借りていました土地は財産区に返還することとなります。
 青少年野外活動センターの跡地の利用につきましては、現在のところ、利用計画はございませんが、市民団体等から、新たに当該用地を利用したいという計画が出てまいりましたら、芦屋市打出芦屋共有財産管理委員会に諮問し、協議を行うことになると考えております。
 ハイキングでの利用につきましては、従来どおり御利用いただけます。
 その他の御質問につきましては、教育長からお答えをいたします。

○議長(畑中俊彦君) 教育長。
◎教育長(藤原周三君) =登壇=中島議員の御質問にお答えいたします。  野外活動センターの今後についてのお尋ねでございますが、9月定例会で議員の御質問にお答えいたしましたように、現状の野外活動センターは、施設の老朽化などにより、安全面からも問題があると考えておりますので、教育委員会といたしましては、廃止することはやむを得ないと判断しており、野外活動センターの設置及び管理に関する条例の廃止を行いたいと考えております。
 撤去費用につきましては、八幡小屋や大小屋など木造家屋や建物基礎部分の撤去、簡易水道施設や下水のパイプライン、電気設備や電柱、アスレチック遊具等の解体・撤去費用として、来年度に4,000万円の予算要求を行っております。
 搬出方法につきましては、この撤去工事については、改めて現地を調査するとともに、環境省や林野庁、財産区管理委員会と、撤去や工事の範囲について協議を行い、許可・認可を得た後、解体・撤去工事に着手いたします。
 現在の野外活動センターは、施設の荒廃が進み、これ以上放置できない状態にありますので、御理解いただきますようお願いいたします。
 以上でございます。

○議長(畑中俊彦君) 中島かおり議員。
◆9番(中島かおり君) ありがとうございます。
 2回目の質問をさせていただきます。
 あしや村についてなんですけれども、市民参画及び協働の推進に関する条例が施行されるまでもなく、行政が何事にも強力な決定権を持って事業を進める時代ではないという意識は、知識として皆様お持ちのことと思います。4月からこの条例が施行され、市民の意見を広く聞くという姿勢が市には求められているかと思います。
 平成13年度、当時の中村修一議長あてに出されたあしや村早期開村への請願ですが、多くの請願団体とともに、紹介議員にはここにいらっしゃる議員の方のお名前もあり、山中市長のお名前もあります。請願の趣旨にある21世紀が始まり、この世紀を担う子供の世代が力強く生きていく主体性、社会性と自然環境をみずから守る心を身につけることができるよう、そして、そのことを我々大人の世代から子供につなげていくためにという、当時とお立場は変わっても、その精神は変わらないはずと推測いたします。
 芦屋市において、昨今、一点豪華主義の予算も見えなくもありませんが、財政難の今、何度も申し上げているとおり、多くの予算を伴う当時の姿での利用はだれも望んでいません。昔は市の研修にも使っていたと、当時のお話もおうかがいいたしました。現状では危険ですので、安全対策を講じる必要について、私も否定するものではありません。再三お聞きしていますとおり、拙速に答えを出さずに、市民の議論をまつことをぜひお願いしたいと思います。市民の声を聞いていただけるのであれば、反対にそのための条件というものはどのようなものになるのか、お答えいただければと思います。

 参画と協働についてですが、NPOセンターが中間支援が役割の一つということですけれども、具体的に何か事業をされているのでしょうか。あるいは、今後、事業をしようとしていらっしゃるのでしょうか。何かございましたらお答えください。また、契約内容についても、金額など教えていただけるのであれば、お答えいただきたいと思います。
 また、この条例ですけれども、手続ですとか、規定、ルール化されたということなんですが、市民の定義をしたことで、例えばですね、パブリックコメントなどの意見募集をする対象がですね、市内在住、在勤、在学というふうに狭められる可能性というものはないのでしょうか。講座などの受講者の対象を例えば芦屋市内在住、在勤、在学に限りますということは今までもあることかと思いますが、例えば国の政策などにつながる市の施策について、広く意見を募ってもよいこともあるかと思いますが、その点はいかがでしょうか、お伺いいたします。

 働きやすい職場環境についてですけれども、本市においては、女性の育休取得率が100%ということですので、今回、男性の育休に絞らせていただいておりますが、そもそも男性の育休取得ということに対しては、どのように考えていらっしゃるのでしょうか。
 いつも考えることですが、一つの目標が達成されると、関連するほかの問題も解決されます。すなわち、一つの問題解決には原因となっている複数の要因に立ち向かう必要があるわけです。まずお金という現実の問題があります。ある兵庫県の男女共同参画社会づくり協定事業所でもある企業では、企業は人があってのこと、会社にとってかけがえのない人材であり、必要であるので、再び戻ってきて働いてほしいというメッセージを育休中の手当を支給するということであらわし、しかも、正社員だけではなく、パートの方をも対象にしています。しかし、男性の育休取得者はなかなかあらわれないとのことです。
 ある自治体でも、有給の子育て特別休暇、お父さん・お母さん休暇の取得を最長2カ月義務づけています。いわゆる育休とは別のものという位置づけのようですが、かなり画期的だと思います。しかし、この制度が新設されて2年目でも、やはり男性の育休取得者が劇的にふえたということはないそうです。ということは、当然にしてほかにも理由があるということです。
 阪神間のある自治体で、平成17年度特定事業主行動計画策定時に実施した職員アンケートの結果にこのようなものがあります。子育て中の同僚や部下に対し約8割の職員が、何らかの配慮や協力をしていると回答している一方、自分自身が受けたと回答した職員は約6割にとどまっている。将来、子育てを予定している男子職員の35%が、自分が育児休業を取得したいと考えている。育児休業を断念した、将来断念する理由としては、個人的理由よりも、職場、同僚、担当業務への影響を理由とした回答の方が多い。男性の育児休業については、趣旨はわかるが、現状の職場風土では受け入れられないという消極的な意見が多い。このように興味深いアンケート結果になっています。
 育児のために休むというのが本来の姿とするならば、育休なんて絶対にとりたくないという休みたくない人までも無理やり休ませることもないかもしれません。しかし、この場合、パートナーの方にのみ育児の負担がかかってしまうということになります。少なくとも育休なんて絶対取得しないという明確な意思を持たない人がどのような選択をするのか、背中を押すことのできる職場環境があるといいなと思います。
 私が登録している内閣府からのメールマガジンには、あるとき、男性職員の方が育休を取得していた際の日記が載っていたことがあります。育休取得者の方のお話を直接聞いたり、あるいは、本なり活字なりになったものを読んだりすると、皆さん、育休をとってよかった、新しい発見があった、仕事のこれからにもつながるという言葉が共通しているように感じます。
 御存じのように、次世代育成支援対策推進法に基づき、地方自治体や300人を超える労働者を雇用する企業には行動計画の策定が義務づけられ、本市にも次世代育成支援対策推進行動計画があります。以下、行動計画と言いますが、例えば241番、育児休業制度等の普及促進、246番、子育て支援に必要な休暇取得の普及促進、249番、男性の働き方の見直しに向けた啓発として事業名が上がっており、普及促進のための啓発というのが主な内容になっています。
 また、芦屋市特定事業主行動計画の趣旨には、職員が仕事と子育ての両立を図ることができるよう、職員のニーズに即した施策を計画的かつ着実に推進するために策定し、職員への周知徹底を図るとともに、広く市民に公表します。そして、事務局は、研修、講習等を実施しますとあります。
 そこで、提案です。本市おいても、男性職員の育休取得者に講師役をしてもらうなど、育児は楽しいという体験談を話してもらえばよいと思いますが、いかがでしょうか。あるいは、庁内LANで発信してもらってもよいかもしれません。わざわざ外部から講師を呼んでこなくても、すぐに取り組めそうかなと考えますので、ぜひ御検討ください。
 一方、国では、「子どもと家族を応援する日本」重点戦略検討会議が持たれ、ワーク・ライフ・バランス推進官民トップ会議の「働き方を変える、日本を変える行動指針」(仮称)策定作業部会というところで、仕事と生活の調和、ワーク・ライフ・バランス検証及び行動指針というのが検討されています。
 当初、メディアを通じて国は数値目標を掲げるという一部の情報を得た時点で、少子化対策なら厚生労働省だと思っており、なかなかここに行き着くことができませんでしたが、事務局の助けを得てたどり着くことができました。ということで、少子化対策だけに限らず、多岐にわたっています。明確な数値目標を掲げるようです。
 この中で、国、地方自治体が果たすべき役割も明記されています。多様な働き方の選択、男性の育児休業の取得促進法策の検討等を進め、男性の子育て参加の支援促進を図る。地方公共団体等による育児、介護の社会的基盤づくりを支援する。地方公共団体の取り組みとして、地方の実情に即した仕事と生活の調和の実現に向けた住民の理解や合意形成を促進する。地域の実情に応じて、育児、介護等を行う家族を支える社会的基盤を形成する。仕事と生活の調和の実現の進捗状況の点検・評価、数値目標の設定や実現の指標の活用により、実現に向けた全体としての進捗状況を把握、評価し、政策への反映を図るとあります。
 数値目標としては、企業、働く者、国民、国及び地方公共団体の取り組みを推進するための社会全体の目標として、政策によって一定の影響を及ぼすことができる項目について、数値目標を設定する。10年後の理想的な水準を設定することを基本とし、実現に向けての中間的な目標値として、5年後の数値目標を設定するとなっています。
 具体的な数値目標としては、例えば就業率ですとか、フリーターの数などもあがっていますが、年次有給休暇取得率、目標値、10年後には完全取得、メンタルヘルスケアに取り組んでいる事業所割合、5年後には50%、10年後には80%、男女の育児休業取得率、5年後、10年後ともに女性は80%になっていますが、本市においては100%ということですので、既にクリアされているかと思いますが、男性においては、現状0.5%、5年後5%、10年後10%となっております。
 6歳未満の子供を持つ男性の育児、家事関連時間、現状、1日当たり60分、5年後は1時間45分、10年後には2時間30分となっています。
 本市においても、芦屋市特定事業主行動計画の中に、育児休業等の取得率を男性は10%以上とする達成年度を21年度とあります。国に先駆けて大胆な取り組みだと思われますが、その用意はおありなのでしょうか。具体的にどのように取り組まれるのか、意欲と見込みについてお聞かせください。
 2回目は以上です。

○議長(畑中俊彦君) 答弁を求めます。
 高嶋市民生活部長。
◎市民生活部長(高嶋修君) 私の方から、市民参画・協働について、お答えいたします。
 まず、あしや市民活動センター、御指摘のように、中間支援の事業が中心になる組織でございますけれども、日常的には相談業務とか、そういった中間支援事業になろうかと思いますけれども、お尋ねの件は、イベント的な事業ということでお聞きかなと思うんですけれども、市内の市民活動団体の活動内容の紹介や団体間の交流を目的として、来年の1月にパネル展を今計画しているところでございます。そういったいわゆるあくまでも中間支援という役割の中でのイベント等をこれからも実施していく予定でございます。
 それと、契約金額ということでお尋ねだったと思いますけれども、10月から今年度6カ月間、業務委託しているわけですけれども、金額といたしましては330万円ということで契約をしております。
 それと、市民の定義でございますけれども、いわゆるこの条例に基づきましてパブリックコメント等行います場合は、この条例でも規定しております在勤、在学、在住だけじゃなくして、あくまでも条例で規定されております市内で活動する法人、その他の団体も含めた方があくまでも条例に基づいておりますので、条例で定めております市民の定義によるものでございます。
 ただ、市民サービスとして行うような講座とかそういった場合は、やはり市民及び在学、在勤というような条件がこれからも入ってくると思います。その辺は市民参画・協働というのと、市民サービスとして行う事業というのはおのずから差が出てくると考えております。

○議長(畑中俊彦君) 佐藤総務部長。
◎総務部長(佐藤稔君) 中島議員の再度の御質問にお答えをいたします。
 私の方からは、男性の育児休業取得に関する件でお答えをしたいと思いますが、この育児休業の取得につきましては、議員もおっしゃっておられましたが、特定事業主行動計画の中に本市も育児休業なり部分休業を取得しやすい雰囲気の醸成をつくるというふうなことも規定しております。先ほども市長の方から御答弁させていただきましたが、この子育て支援につきましては、職員の子育て応援ハンドブック、これを各課に配布をしたり、あるいは、庁内LANの中に掲載をしておるというふうなことで、こういう育児休業の取得をしやすい雰囲気の醸成をつくっていきたいということでございます。  具体的な提案の中で、育児休業を取得された方に研修等をしてもらったらどうかということでございますので、このあたりは検討させていただきたいと思っております。
 それから、あと、男性の育児休業取得率の10%の達成というふうなことでございますが、これも、特に育児休業を取得する場合、御本人の意思といいますか、それにかなり影響といいますかね、御本人の意思がどうかというようなことがまず基本にございますが、それとあわせまして、職場の所属長の意識といいますか、これは当然取得しやすい雰囲気づくりをつくらなければなりませんので、このハンドブックにつきましても、御本人のみならず、所属長の方へもということで、そういう雰囲気づくりをしてくださいというふうなことで周知をしておるところでございます。
 以上でございます。

○議長(畑中俊彦君) 松本社会教育部長。
◎社会教育部長(松本博君) 私の方からは、野外活動センターの関係で、今、結論を出さずにですね、もう少し議論すべきと。聞くための条件等々につきましてお尋ねございましたので、その部分について、お答えさせていただきます。
 教育委員会といたしましては、今年度、市民参画及び協働の推進に関する条例が制定されまして、そしてまた、その中で市民の参画の手続等々が規定をされております。その趣旨は十分理解いたしておるわけですが、教育委員会といたしましてはですね、請願採択の趣旨を踏まえて、関係内部で協議した結果、凍結ということで、現状に至っておるわけなんでございますが、いわゆる青少年野外活動センターとしてのですね、公の施設としての位置づけ、そういう部分がございまして、現状、施設が荒廃する中でですね、この条例については廃止をしたいということで考えてございます。
 そして、もう少し意見を聞くべきという部分につきましては、先ほど市長の方から御答弁させていただいておりますように、新たなそういう跡地の利用計画等々がございましたら、当然教育委員会といたしましてもですね、検討、協議を行うということになろうかと考えてございます。いわゆる先ほども御答弁、教育長の方からしておりますように、野外活動センターの現在の機能が失われている中でですね、治安上、放置できないと。施設の老朽化等々で、その部分について、撤去して、条例は廃止すると。ただ、今後の活用につきましてはですね、提案等々踏まえて、教育委員会といたしましても協議を行いたいということでございます。
 以上です。

○議長(畑中俊彦君) 中島かおり議員。
◆9番(中島かおり君) ありがとうございます。
 あしや村については、計画があれば検討していただけるということですので、ぜひ、そのときには広く市民の方に広げていっていただきたいと思います。
 また、青少年育成という観点だけではなく、芦屋市にある貴重な財産という視点をぜひ持っていただいて、また、ある自治体では、野外活動センターを不登校児への対応にも活用しているところもあります。ハイキングやキャンプだけに利用するだけではなく、芦屋の山を守る、私たちが住んでいる町の一部だ、それを守るというエコへのよい取り組みにもなるかと思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。
 あと、先ほどの育休についてなんですが、もちろん御本人の意思ですとか、あわせて、所属長の方の意識、雰囲気づくりを心がけるということを言っていただいたんですが、もちろんそれだけではなくですね、忘れていけないことといいますか、今さら私が言うことではないんですけれども、やはり住民感情を無視してはいけないと思います。市民に受け入れられなければ全くむだになってしまいますので、社会が目指す方向に、芦屋市役所がモデルケースとなって社会を引っ張っていくのだという、その役割を担うとともに、それはすべて市民サービスに還元されるのだということを同時に、そして、最大限の努力を払って広報して、市民の理解を得られるようにしていただきたいと思います。
 以上です。ありがとうございました。
○議長(畑中俊彦君) 以上で、中島かおり議員の一般質問を終了いたします。