Now Loading

Now Loading Now Loading
ホーム
ホームプロフィール活動実績政策ブログ

ホーム | > 活動実績 | > 一般質問

平成20年12月議会 委員長報告


【 平成20年 12月 定例会(第4回)-12月19日-04号 】
(芦屋市HP 芦屋市議会会議録検索 より転載)

◆9番(中島かおり君) =登壇=総務常任委員会から御報告申し上げます。
 本委員会は、去る12月5日に開催され、付託されておりました5つの案件について審査を行いましたので、その概要と結果を順次御報告申し上げます。

 最初に、第72号議案、芦屋市土地開発公社定款の変更について、申し上げます。
 当局の補足説明によりますと、公益法人制度改革に伴う数多くの法律改正に伴い、土地開発公社の監事の職務の根拠規定を変更するものとのことです。
 土地開発公社の性格がどうなるかとの問いには、法的根拠が民法から公有地の拡大の推進に関する法律に職務の内容が規定されただけで、性格は変わっていないとのことです。
 第72号議案に関しては、全員異議なく、原案のとおり可決すべきものと決しました。

 次に、第69号議案、平成20年度芦屋市一般会計補正予算(第3号)について、申し上げます。
 当局の補足説明は次のとおりです。
 歳入歳出それぞれ6億8,961万円を追加して、歳入歳出予算の総額を424億7,484万8,000円とし、あわせて、地方債の追加及び変更をしようとするものです。
 歳出についてです。
 職員給与費等人件費については、トータルとして、当初予算に比べて2億503万1,000円の減額となっています。
 賦課徴収費については、個人住民税の年金からの特別徴収のためのデータ伝達システム整備に係る分担金、合計60万円を追加するものです。
 介護保険事業助成費については、介護保険事業特別会計への繰出金として1,183万6,000円の追加で、介護保険制度改正に伴うシステム改修経費に対する繰出金の増額です。
 保育所費については、ひょうご多子世帯保育料軽減事業補助金という補助事業を90万円追加。
 児童措置費については、児童手当の需給要件を満たす児童数が当初予算よりも増加傾向にあるため、児童手当法に係る経費を1,200万円追加するものです。
 事務局費については、ひょうご多子世帯保育料軽減事業補助金のいわゆる幼稚園版で、10万8,000円追加するものです。
 小学校費の学校建設費について、潮見小学校の改修工事の追加として2億9,732万8,000円、中学校費の学校建設費に、潮見中学校及び精道中学校の改修工事費の追加として4億2,104万4,000円、幼稚園費幼稚園建設費に小槌幼稚園の改修工事費の追加として5,082万5,000円を計上。今回、財政運用面で有利な条件を考え、平成21年度予定の学校園の改修事業を前倒しして、4つの学校園の耐震化、老朽改築工事を追加実施しようとするものです。
 土地取得費について、市立芦屋高校校舎解体撤去工事費1億円を追加。
 以上が歳出の概要となっています。
 歳入についてですが、地方道路特定財源の暫定税率が本年4月の1カ月分失効した影響により、地方道路譲与税85万8,000円、自動車取得税交付金400万6,000円減額となっていますが、地方税等減収補てん臨時交付金として、同額の486万4,000円の追加となっています。
 民生費負担金では、児童手当の増加に対する児童手当負担金を260万6,000円の追加となっています。
 国庫補助金、教育費補助金では、2億4,799万円の追加です。
 民生費負担金ですが、児童手当の増加に対する児童手当の県負担金を469万6,000円の追加。
 県支出金では、ひょうご多子世帯保育料軽減事業補助金の追加として、保育所入所者分として90万円、幼稚園入園者分として、教育費補助金に10万8,000円、それぞれ追加となっています。
 市立芦屋高校跡地の売却に当たり、不動産売払収入4億円の財産売払収入に追加。
 繰入金では、減債基金の繰り入れを3億7,649万円の減額。
 市債では、教育債として、小学校債、中学校債、幼稚園債、合わせて4億980万円の追加です。
 第2表、地方債の補正については、限度額と利率の欄に追加変更があります。
 以上が当局の補足説明です。
 次に、委員からの質疑と、それに対する答弁について、申し上げます。
 保育所費の中でひょうご多子世帯保育料軽減事業については、複数の委員から質疑がありました。
 当局の答弁によりますと、3年間の時限措置で、所得税額が4万円未満までの18歳未満の子供が3人以上の家庭において、かつ3番目以降の子供が現在保育所に通っている世帯が対象、月額6,000円を超える保育料に対して、3歳未満児では月額4,500円を限度に、3歳児以上では月額3,000円が限度に支払われ、対象世帯の児童数は約15人であること。
 幼稚園の対象人数については、今のところ該当がないが、年度途中転入者の所得等把握していないため、予算3人分を計上しているとのことです。
 3年間の時限措置はなぜかとの委員からの問いには、当局より、財源が5年ごとに更新の法人県民税の超過課税分であり、21年9月までの申告分の残り3年分であるために、3年としか県は言いようがないこと。今後も3年たったら要望はしていくとの答弁がありました。
 児童手当法に係る経費の追加、1,200万円の増額についての問いには、19年度受給者は6,496人、18年度から19年度は約80人が増加、20年度には転出が減少しているために、手当が増加し、不足額が生じたこととの説明が当局からありました。
 学校園の耐震化に関しての問いには、複数の委員からの質問がありました。
 国の補助率についてですが、当局より、2分の1から3分の2の補助率が該当する箇所は、精道中学校西の端の特別教室棟、1棟のみが対象となっているとのこと。
 耐震化工事が必要となるそのほかの箇所については、年次計画で21年度から3カ年で耐震化率100%にする計画で、まだ潮見小学校、潮見中学校、山手中学校、小槌幼稚園等にそれぞれ該当する棟が残っているとの答弁がありました。
 地域活性化緊急安心実現総合対策交付金、全国総額260億円のうち、本市割り当て500万円についての問いには、国から要綱が示され、一定の事業メニューの中から、本市においては学校園の耐震化事業が適切であると選択されたとの答弁がありました。
 介護システム改修については、システム改修についての現場の負担についての問いがあり、業務的には大変な部分もあるが、今後、100人を超える再任用職員の配置も含めた所管の調整を図りながら、課題を抽出し、業務の切り分けについても進めていくとの答えがありました。
 住民税の年金からの天引きに関する問いには、当局より、分割納付申請者は54人、全国一律に行われる制度であるために、それに倣うこと、12回が限度の分割納付が2カ月に一度の年金支給月に合わせた年6回になることについて、多大な負担が生じるとは考えがたいとの答弁がありました。  学校園の耐震化事業については、ある委員から、今回、前倒しされて補正予算として提出されたことへの疑問が出され、当局より、起債などで市に有利になることから、補正予算を組んでいるとの答えに対し、納得しがたいとの委員からのコメントがありました。
 職員給与の増減、結果、約2億500万円減額が出ていることから、財源に余裕があるのではないかとただす声があり、当局より、1月1日現在の職員数で当初予算を計上、12月の補正で4月1日の実態に合わせている。人事異動に伴い人件費が足らなくなることを想定して、1月1日現在の現況で予算を組んでいるのが実態であるとの答弁がありました。
 市立芦屋高校跡地売払収入の増額については、委員から、新たにふえたものとの錯覚をするとの指摘がありました。
 景気悪化に伴う公立選択者数の増加についての質疑では、財政状況を見きわめた上で、教育施設の充実は芦屋の財産であるということについては、努力していかなければならないとの当局の決意が示され、中学校は一定対応が可能となるが、小学校については、今後の児童の伸びに対して非常に危惧をしており、大きな課題だと考えているとの答弁がありました。
 以上の質疑の後、討論では、本案に反対の立場の委員から、住民税の年金からの特別徴収には反対であり、あえて強引に進め、その見直しを国にも求める姿勢が見えないことから、反対であるとの意見が出ました。
 以上の審査の後、採決の結果、本案については賛成多数で、原案のとおり可決すべきものと決しました。

 次に、第74号、第75号、第76号議案の訴えの提起については、3件を一括して審査しましたので、あわせて御報告いたします。
 当局の補足説明によりますと、いずれも差し押さえ債権取り立ての訴えを提起することについて、地方自治法第96条第1項第12号の規定により、議会の議決を求めるものです。
 また、利息制限法と出資法の利息についての利率の差額、いわゆるグレーゾーン金利による過払い金については、貸金業法の43条第1項のみなし弁済規定について、その部分はみなし弁済規定の適用はしないと、平成18年1月13日に最高裁判所の判決が確定していること。本市においては、既に昨年10月にプロミス株式会社を相手方被告として、西宮簡易裁判所に提訴、一審の全面勝訴判決を得ていることについても、当局から改めて説明がありました。
 まず、委員から、相手方への了解を得ているのか、また、滞納者の生活への配慮ができているのかとの問いには、当局より、1名の滞納者が2社に借り入れがあり、実質は6名であるが、当然了解はとれていること。すべて支出の内容を把握しており、消費者金融への支払い分を生活費に充てることができるために、少なくとも通常の生活に戻ることができているという状況になっているとの説明があり、ほかの自治体の動きについては、この11月に全国自治体サミットを開催、全国32都道府県から101団体がルナ・ホールに集まり、ことし2月は差し押さえ団体が7団体にすぎなかったが、現在、約50団体となり、さらに50団体が同様の動きをするために、今後、ますます広がるとの答弁がありました。
 最高裁判所の判例で、なぜ、みなし弁済を認めなかったのかとの問いには、当局より、契約書に当たる17条書面、領収書に当たる18条書面が書類上認められなかったことによる判断であり、最高裁判所判決が出るまではグレーとしての扱いであったことの説明がありました。
 固定資産税の滞納についての問いには、当局より、相続によるもので、第74号議案の方のみが現在も所有しており、競売で売却される場合は、差し押さえ時点で既に抵当権がついており、配当がゼロになるケースが大部分であり、今回も配当はゼロとなっているという答弁がありました。
 前回に引き続き、なぜプロミスが相手なのかとの問いには、当局より、案件によって内容が変わり、今回、1、債権の消滅時効について、2、基本契約一つで連続した取引となるかどうかという新たな争点も出てくる可能性があること。消滅時効に関しては、高等裁判所段階の判決のみで、意見は二分されており、年明けに予定されている最高裁判所の判決の内容に影響されるであろうこと。連続貸し付けに当たるかどうかについても、最高裁判所の判決において、すべてが整理されていないために、最高裁判所まで争う可能性があるとの答弁がありました。
 代理人である弁護士についての問いには、当局より、金額の問題ではないと考えるが、今回の案件に関しては、過払いが利息を含めて650万円ほどあり、訴訟費用は上回ると考えているとの答弁がありました。
 審査の結果、第74号、第75号、第76号議案の訴えの提起3件は、いずれも全員異議なく、原案のとおり可決すべきものと決しました。
 以上で、総務常任委員長報告を終わります。