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平成22年12月議会 一般質問


【 平成22年 12月 定例会(第4回)-12月08日-02号 】
(芦屋市HP 芦屋市議会会議録検索 より転載)

◆9番(中島かおり君) =登壇=おはようございます。
 傍聴の皆様、インターネット配信をごらんの皆様、ようこそ芦屋市議会にお越しくださいました。
 中島かおりでございます。
 休まずに続けてまいりました一般質問も、はや12回目、最後となり、緊張するのはいつも同じですが、これまで以上に力が入るところです。  既に2年前になりますが、「年越し派遣村」の村長を務めた湯浅誠氏が、昨年の政権交代後の連立内閣で内閣府参与となったときのことをこのように書いています。 「政府内部の『複雑さ、困難さ、厄介さ』を垣間見た」、「外から眺めていた政府は、一個の主体として見えていた。『省あって国なし』と言われる縦割り行政、  地方分権時代において変わりつつある国と地方自治体の関係、さまざまな利害関係者の意見が万遍なく持ち込まれることによる利害調整の困難さ…。  こうした事柄は、各種メディアを通じて知識・教養として知ってはいたが、実感がなかったと今にして思う。本当にわかっていなかった。 (途中略)そこには確かに根拠があった。参与職に就任して自分が政策をつくる側に回ってみて、私は『ほんの一歩』を刻むのがいかに困難かを思い知ったからだ。 一言でいって、甘く見ていた。それは、世間一般や官僚の人たちが貧困の実態を甘く見ているのと変わらなかった。貧困問題を抱え、心身ともに疲弊し、こじれて しまった当事者の生活再建には、実態を知らない人たちの想像を超えた複雑な経路と数多くのステップがある。それと同じように、政府が動く、政府を動かすこと にもまた、実態を知らない私の想像を超えた複雑な経路と数多くのステップがあった。」
 立場も違いますし、ここまでスケールの大きなことではないにしても、私も同じように、外から見るのと実際、中に入って見るのとでは違うのだと感じることが 多々ありました。それでも、芦屋市議会議員とならせていただき、市民の声をいかに行政に届けて、その声をどのように政策的に結びつけるのか、そのことをいつ も心がけながら、市民の皆様の声を届けてまいりました。そのときの事情、行政内部における優先順位などによってすぐに実現しなくても、この挑戦は続けていか なくてはならないのだと思いを強くするところです。時間はかかったとしても、やるべきことをこつこつと進めなければ、時間のかなたに目に見える変化を生むこ とはできないであろうと確信するからです。
 多くの方々への感謝の思いと大好きなふるさと芦屋のまちに変わらぬ思いを込めまして、5項目について質問してまいります。

 最初は、身体障害者補助犬法についてです。
 身体障害者補助犬法という法律が、平成14年10月に施行されています。補助犬って何と思われる方も多くいらっしゃるかもしれません。 身体障害者補助犬とは、目が不自由な人の盲導犬、体の不自由な人の介助犬、聴覚の不自由な人の盲導犬をすべて含めて、身体障害者補助犬であり、 補助犬を使用する人にも、きちんと訓練され認定された補助犬であることを表示し、補助犬を清潔に保ち、他人に迷惑を及ぼすことがないように十分 管理しなければならないなど、それなりの義務を課すとともに、補助犬はその人の体の一部というとらえ方ができるでしょうか。だからこそ、同伴を 拒んではならないという法律になっています。
 法律の目的ですが、「身体障害者補助犬を訓練する事業を行う者及び身体障害者補助犬を使用する身体障害者の義務等を定めるとともに、身体障害 者が国及び地方公共団体並びに独立行政法人が管理する施設、公共交通機関等を利用する場合において、身体障害者補助犬を同伴することができるよ うにするための措置を講ずること等により、身体障害者補助犬の育成及びこれを使用する身体障害者の施設等の利用の円滑化を図り、もって身体障害 者の自立及び社会参加の促進に寄与することを目的とする」、とあります。
 「第7条、国及び地方公共団体並びに独立行政法人、特殊法人は、その管理する施設を身体障害者が利用する場合において、身体障害者補助犬を同 伴することを拒んではならない」。
 「第1項の規定は、国等が管理する住宅に居住する身体障害者が当該住宅において身体障害者補助犬を使用する場合について準用する」。
公共交通機関における身体障害者補助犬の同伴についても同様です。
 そこで、お聞きいたします。補助犬の同伴については、法律にこのように定めがありますので、同伴を拒むという選択肢はないと思われますが、 どこまで周知されているのでしょうか。
 補助犬の中でも盲導犬は一番認知され、それなりに認識は進んでいて、市役所玄関にもステッカーが張られています。それでも、あるレストランに おいては、「ペット不可、補助犬も含む」というような表示が平然となされるなど、この社会においてはまだ同伴拒否の例はあるようです。補助犬に 拒否反応を示した市民の方がいらしたときに、身体障害者補助犬法という法律があり、拒むことはできないことをだれもがきちんと丁寧に説明できる でしょうか。そのために研修などは行われているでしょうか。
 また、「第23条、国及び地方公共団体は、教育活動、広報活動等を通じて、身体障害者の自立及び社会参加の促進のために身体障害者補助犬が果 たす役割の重要性について国民の理解を深めるよう努めなければならない」とありますが、これらの取り組みはされてきたのでしょうか、お聞きいたします。

   2番目は、下水道資源の積極的活用についてです。
 最初にお断りをさせていただきますが、雨の水については、「あまみず」とも「うすい」とも言えます。自治体によっては、わかりやすくということだ と思われますが、「うすい」ではなく、あえて「あまみず」とされているところもあるようですが、今回は「うすい」とすべて読むことにさせていただきます。  平成6年に、雨水利用東京国際会議が開催されたことが契機となり、共催であった東京都墨田区が中心的な役割を果たし、雨水利用自治体担当者連絡会 が設立されています。この会の主な内容ですが、雨水利用を推進し、渇水、洪水及び防災の対策に資するとともに、地域水循環の再生等地域環境の改善を 図り、地球環境の保全に寄与することを目的として、雨水利用に関する自治体間の情報交換、政策交流を自治体レベルで行うことにより連携を広げていく こととされていて、芦屋市も下水道課が担当としてこの会の会員となっています。
 雨水の利用については、雨水貯留浸透施設への設置助成制度を設けている自治体があり、助成の有無、予算、個人住宅やビルなど対象や規模も含めて、 自治体による違いはかなりあります。
 本市においては、庭園都市宣言がされています。それにちなんで芦屋の春を彩る恒例の行事としてオープンガーデンが毎年開催され、 来年は4月16日から29日までの予定で、現在、参加者募集が行われています。市民の皆さんに参加を呼びかけておられますが、お花も木も生き物で、 それなりに手をかけることが必須です。
 また、環境への配慮という観点は、官民を問わずに必要とされる時代であり、雨水の有効利用はエコの意識啓発という観点からも必要であると考えます。
 屋根に降った雨をためて植木への散水など、生活用水として利用するための一時貯留槽である雨水タンクや都市化による雨水の浸透面積の減少によって 雨水の流出量が増加し、浸水を引き起こすことから、地下にしみ込ませるようにする雨水浸透ますなど、設置助成制度を本市でも設けることはできないか ということを提案させていただきます。
 助成制度については、兵庫県内においても、明石市やお隣の西宮でも予定されているとお聞きしますが、取り組む自治体がふえています。
 財源についても、良好な水循環の維持・回復、リサイクル社会構築への貢献、情報化社会への対応等、下水道に求められている新たな役割を積極的に 果たしていくことを目的として実施する事業として、社会資本整備総合交付金の対象事業とすることも可能です。
 旧消防庁舎の跡地には、水道部や下水道課が執務する新庁舎を建設するという方向性を示されていますが、建設する際に大きな雨水タンクを備えつ けるなど、雨水利用設備を設置するという考えを積極的に取り入れていただきたいと考えますが、この点はいかがでしょうか、検討をお願いいたします。  雨水浸水対策としての雨水浸透施設の設置については、排水設備施工指針に雨水浸透施設についての記述がありますが、設置を推進しているという文 言にとどまっていますが、開発等の協議の際に必ず指導していくことはできないでしょうか。自治体によっては、開発指導要綱やそのほか規則等に雨水 利用の指導や地下浸透及び積極的な活用が規定されています。
 新しく全線開通した山手幹線においては、雨水対応として排水性舗装をされており、透水性舗装も本市においては歩道部分には既に一般化されている ようですが、あわせて、本市においてもう少しはっきりと規定されてはいかがでしょうか。

   3番目は、内部統制についてです。
 収賄事件が起きました。今回の事件について市としての最初の把握は、本人より、警察から調べられているということによるのだと、議会において当 局より説明がありました。一部新聞にも、監査が不十分だったのではないかとの指摘も見受けられましたが、この部署の監査が行われていたとしても、 このことを見つけることができたかどうか。今回の事件を受けて、人事制度と入札制度について特に検証を行う必要があるとのことですが、果たして それだけで十分だとは考えられません。
 地方分権の流れの中で、義務づけ、枠づけの見直しに伴い、基礎自治体への権限移譲が進むとあり方そのものが変わり、自治体にとって初めて経験 する時代へと変わっていくことは、スピードの違いこそあっても、方向性は恐らく変わらないでしょう。
 地方自治法第2条、最少経費で最大効果を挙げる事務処理の原則は変わらないとしても、その中において新たな時代に対応を求められることもある でしょう。究極、日々の仕事が無事に回っていくことができれば問題はないのですが、そうするためにも、それぞれの部署において問題・課題等を共 有し、それまでの経験からどのように対応すべきか等の具体策がときには明文化されたものを持つのでしょうか。あるいは個人、あるいはその役職と してすべきことなど、その人がその人のルールを持っている場合もあるかもしれません。しかし、対外的な部分と、まして自治体も自治体運営をどの ようにしていくか、ある意味で自己責任が問われるであろう地方分権の時代に、組織として信頼性確保の観点からも、一定のものが必要なのではない かと考える次第です。形にはこだわりませんが、芦屋市を取り巻くさまざまなリスクに対し、自立的に対応可能な体制が整備されていますでしょうか、 お聞きいたします。

   4番目は、道路行政におけるバリアフリーの視点についてです。
山手幹線が先月本市において全線開通し、芦屋川の下、トンネルを人も車も通るこ とができるようになりました。全線開通したことにより、市の交通に変化が起きています。開通前から幾つかの問題点は指摘されており、先日開かれ たまちづくり懇談会の席においても、道路が非常に混雑することと信号との関係を指摘される発言もあり、早くて年度内には信号の工事等が行われる ことなど、芦屋警察よりお答えがありました。
 トンネル部分の歩道出入り口の松ノ内町、東側はちょうど県道奥山精道線と言われる南北の道路に面しています。そして、阪急芦屋川の駅に向かう人は、 この道路を北に向かうという選択肢をとることも考えられますし、先は開森橋から芦有道路にもつながります。
 一方、南に向かうと国道2号線とぶつかり、その角にはルナ・ホール、市民会館があります。2号線側から北に向かってこの道に入ると両側に歩道が ありますので、行く先によって信号の関係でどちらでも通行が可能なように思えます。ところが、東側の歩道はすぐに、「注意!歩道ここまで」という 看板があり、この歩道はなくなってしまいます。その先は白い実線が引かれ、歩道がないために歩行者はこの中を歩くことになりますが、もともと道幅 も狭く、バスも通行するため、歩行者にとっては非常に危険です。「芦屋市民会館北」という信号まで歩くとJRの線路があり、ここからは歩道があり ますが、2号線から続いていた西側の歩道がなくなります。JRを越えると芦屋川の下を通る山手幹線トンネル部分の歩道の入り口があり、歩道が十分 確保されていないために、2号線から北に向かうには東側と西側のどちらを歩くのがよいのか、模範解答が欲しいところです。
 このように歩道が十分確保されていない道路は市内にほかにもありますが、国道に面し、バスも通行し、それなりに交通量も多く、まして市民会館、 市民センターという多くの市民が利用する場所に、歩行者にとって危険な道がすぐそばにあるということは決してよいことではありません。ましてルナ ・ホールについては建てかえの予定はなく、手入れすることによって半永久的に使えるのだとの見解を示されていますので、なおさら芦屋の市民会館と して利用に供する道が安全ではないということは問題ではないでしょうか。
 そこで、お聞きいたします。これまでもたびたび指摘があったように、危険であるとお考えでしょうか。歩行者にとって危険であるということは、 車を運転している人にとっても安心できる道ではないということだと考えますが、当局におかれましては危険であるということを認識されておられ ますか。これまでに何らかの対応をとられたことはありますか。そして、このままの状態でよいとお考えですか。
 「交通バリアフリー基本構想」というものがあります。「基本構想の実現に向けて」の中で、重点整備地区は、特に優先して実施されるが、 「高齢者などの増加が予想される中で、その他の地区についてもバリアフリー化を進めることが必要」といえる。「市全体の交通施策などとも連携し、 その他の地区においても効果的なバリアフリー施策の展開を目指します」とあります。では、県道のこの部分について、どのようにこのバリアフリー の視点を持ってこられるのでしょうか。
 バリアフリー基本構想に定めがない場所については、順を追ってバリアフリー基本構想パート2、パート3と、このような計画がつくられていくの でしょうか。あるいは既にほかの計画があってフォローしているのでしょうか。少なくとも「注意!歩道ここまで」の手前で注意喚起する標識、案内 などできないでしょうか。市道ではなく、県道であることは十分承知していますが、看板があって、歩道が切れている先、北側は市民会館敷地に隣接 しており、その部分は歩道を整備することは不可能ではないと思われますが、安全確保のためにそのお考えはありませんか。せめて側溝にふたをする ことによって、危険はかなり軽減されると思いますが、できないでしょうか。
 道路幅が狭くて、歩行者にとって十分安全が確保できないところについて、今後効果的なバリアフリー施策をどのように展開されていくおつもりな のか、具体的に教えてください。

 最後は、市展についてです。
スポンサー等の問題などもあるかと思いますが、隔年となっている市展について、毎年開催することはできないでしょうか。  また、要望する市民の皆さんの声を企画などに結びつけることはできないでしょうか、お聞きいたします。
 以上で1回目の質問を終わります。わかりやすい御答弁を期待いたします。

○議長(徳田直彦君) 答弁を求めます。
 山中市長。

◎市長(山中健君) =登壇=おはようございます。
 中島かおり議員の御質問にお答えいたします。
 初めに、公共施設等における身体障害者補助犬の同伴につきましては、市のホームページのバリアフリー情報の中で、補助犬の同伴が可能である 旨を掲載しておりますほか、公共施設等の出入り口に、補助犬同伴可のシールを添付するなど、周知に努めております。
 職員への研修等につきましては、身体障害者補助犬法のみを取り上げての研修は行っておりませんが、福祉制度全般に関する研修は機会をとらえて 実施しており、その理解は深まっているものと考えております。
 また、市民の理解を深めるための取り組みといたしましては、本年7月から盲導犬や「ほじょ犬マーク」の意味なども掲載した啓発冊子を市内の 公共施設等を通じて配布するとともに、保健福祉部の窓口では、厚生労働省が発行しているリーフレット「ほじょ犬もっと知ってブック」を配布して 啓発に努めているところです。
 なお、市の公共施設等における補助犬の同伴について、問題が生じたような事例は聞いておりません。

 次に、雨水貯留浸透設備への助成制度につきましては、近年の地球温暖化等により、下水道の計画規模を大きく上回る集中豪雨の多発、土地利用の 高度化などにより、都市部における雨水のはんらんによる被害のリスクが増大しております。これらの軽減を図るため、雨水の再利用や貯留による流 出抑制を行うことは、水環境を良好な状態に維持、回復する施策の一つにもなりますので、議員御提案の助成制度を設けることについては検討してま いりたいと考えております。
 旧消防庁舎跡地に新庁舎を建設する際、雨水タンクを設置できないかとのことにつきましては、建てかえを具体化する際に、御提案の雨水タンクの 設置も含めて検討してまいります。
 雨水浸透設備の設置の推進につきましては、芦屋市排水設備施工指針におきまして、阪急電鉄以南の区域で設置を推進しており、新築の戸建てでは 雨水浸透ますを二個以上、また、500平方メートル以上の敷地を有する戸建てや集合住宅の場合は、雨水浸透ますを二個以上と雨水浸透管を100 平方メートル当たり3メートル以上必ず設置するよう指導し、これまで100%実施されております。
 排水性舗装及び透水性舗装の規定につきましては、本市は兵庫県の土木技術管理規定に基づき、歩道は原則として透水性舗装を行い、車道では騒音 対策として排水性舗装を行っているところです。

   次に、内部統制についての各部署での対応につきましては、平成18年度に「芦屋市危機管理指針」を策定し、平成19年度には、指針に基づき各 課において想定される危機に対処するため、「危機管理個別マニュアル」を作成し、全庁的な危機管理体制の構築に努めてきたところです。
 しかしながら、今回のような事件が発生しましたことから、必ずしも十分な体制の整備まではできていなかったと考えております。今回の反省から、 現在の危機管理マニュアルだけでは不十分でありますので、事務処理の見直しや職員の倫理問題について、改めて検討することとしております。  また、平成21年3月に地方公共団体における内部統制のあり方に関する研究会から、「地方公共団体における内部統制のあり方に関する報告書」 が出されましたので、報告書の指摘も踏まえながら、組織全体のチェック体制が充実したものとなるよう、研究してまいりたいと考えております。

   次に、ルナ・ホール東側の県道奥山精道線の安全通行につきまして、市としましては、ルナ・ホール側の敷地内の通路を利用していただきたいと 考えております。
 議員御提案の市民会館敷地を使っての歩道整備や側溝のふたかけにつきましては、市民会館北側のマンション区間では歩道がない状態であり、 連続した歩道の設備は難しいと考えております。兵庫県には、将来的に当該マンション敷地買収による拡幅等が考えられるのか照会しましたが、 歩道を設置するには用地買収が必要となるが、沿道マンション等が補償対象となり用地補償費が膨大なものになることから、困難であると聞い ております。
 市民センター別館南側に設置された注意喚起標識の位置の改善につきましては、西宮土木事務所に協議してまいります。
 芦屋市交通バリアフリー基本構想の視点では、生活関連経路は公共施設等を結ぶ経路として位置づけており、県道の東側については施設の玄 関口がありませんので、生活関連経路としての位置づけはしておりません。
 バリアフリー基本構想の今後の計画ですが、重点整備地区の設定に当たっては、鉄道駅があることや官公庁施設や福祉施設等の生活関連施設 が多数立地しており、これらの施設を相互に連絡する経路にバリアフリー面の課題が多いことなどの基準に照らして、総合的に判断しております。  阪神芦屋駅以外の鉄道駅周辺では、地形的制約や鉄道駅での一定のバリアフリーの整備がされておりますので、今後の鉄道駅周辺の面的な整備 計画の中で検討していくことになると考えております。
 なお、バリアフリー基本構想に定めがない場所につきましては、今年度、市内の歩道設置路線について、幅員、構造等現況を調査し、来年度以降 に歩道の切り下げ、拡幅、点字ブロック設置などのバリアフリー計画を策定する予定としております。

   次に、道路幅が狭く、歩行者にとって十分安全が確保できない市道につきましては、用地買収による歩道設置は現在の財政状況から困難と考えて おりますが、車道幅員を狭めて、白線により歩道と同じ効果となる歩行者用路側帯や駐停車禁止路側帯が設置可能な路線については、芦屋警察署と 協議し、検討してまいります。
 その他の御質問については、教育長からお答えをいたします。

○議長(徳田直彦君) 藤原教育長。

◎教育長(藤原周三君) =登壇=おはようございます。
 中島(か)議員の御質問にお答えいたします。
 学校等の施設への身体障害者補助犬法の周知につきましては、法律が施行される前から、各学校においては道徳や特別活動等の時間の中で、 車いすや手引きの体験、盲導犬を呼んでの実地研修など、障がいのある方への理解や適切な対応について体験的に学ぶ学習を積極的に進めて おります。このことからも、学校現場においては適切な対応が行われていると判断してきたこともあり、これまで教育委員会が身体障害者補 助犬法を特別に取り上げて啓発を行うことはなく、ほじょ犬マークも学校園の施設には掲示していませんでしたので、今後は学校園の啓発に 努めてまいりたいと思っております。
 次に、市展につきましては、市展は平成18年度から隔年で行っており、次回は平成23年度に開催する予定にしております。
市展の毎年開催及び市民からの具体的な事業企画御要望につきましては、関係者と協議した上で判断させていただきたいと考えております。
 以上でございます。

○議長(徳田直彦君) 中島(か)議員。

◆9番(中島かおり君) ありがとうございました。  それでは、順番に質問をさせていただきたく思っております。

 1番目の身体障害者補助犬法についてはですね、ある程度周知をされているということで、私も一定承知はしているんですけれども、 なかなかいろんな場面ですぐに対応ができない部分もあるかもしれません。アメリカなどにおいては、レストランなどで補助犬の同伴拒 否というような事態になると、警察が来られて、すぐに裁判ざたになるそうです。既に人権の問題としてとらえられているというふう に聞いております。法律なり条例なども同じですけれども、ないよりはあったほうがいいということは当然なのですけれども、やはり それができた、法律ができた、条例ができたということになれば、その運用をどうしていくかということだと思います。
 そこで、もう少しお聞きしたいんですけれども、新しくできた静岡空港については、日本初の補助犬専用トイレというものが設置さ れています。
 また、決して多くはありませんけれども、自治体によっては、庁舎に補助犬のトイレ設置、常設でしているところもあるようです。 補助犬のトイレ問題については、ぜひ今の段階で本市において常設は難しくても、柔軟に対応できるように、またそのニーズがあった ときにすぐに対応できるように、ふだんから体制の整備等々をしておいていただきたいと思っておりますが、この点についてはいかが でしょうか、お考えをお聞きさせていただきます。
 また、教育現場では、ある程度周知もしているんですよというようなお話が教育長のほうからありましたけれども、ぜひですね、 23条の中にもある教育活動の中に、さらに積極的に入れていっていただきたいなあというふうに思っているところです。 教育でカバーしなくてはならないことって、もうたくさんあるのは私も承知しておりますし、またある程度実地のことでさ れているというようなお話もありましたけれども、ぜひこれからもどんどん本物に触れたりとか、ビデオで見たりとか、 そういったことも含めて、さらなる教育現場での取り組みをお願いしたいと思いますが、この点についても、もう一度お考えをお聞かせください。

   2番目の下水道資源の積極的活用についてですけれども、雨水タンク等々の設置助成制度については検討してくださるということで、 非常によかったなというふうに私としては思っております。
 本市においては、「庭園都市宣言」花と緑いっぱいのまちということで、市長が肝いりでされていらっしゃるこの政策について、 私としてはやはりそれを下支えする政策の一つなのかなというふうにも思ったりしているわけです。私が所属している民生文教常任 委員会の、この夏に視察に行かせていただいた世田谷区におきましては、そのときは新BOP事業という学童関係の視察だったん ですけれども、庁舎の入り口、入るところにちょうどたる型の雨水タンクがありまして、気づいたのは多分私だけではなかったと思いますが、 それを見ることによって、その自治体の一定の姿勢なり何なり、あるいはそれがあるだけでかなり啓発活動になるのかなというふうに、 私はそのとき思わせていただきました。ですので、ぜひ検討ということが、なるべく近い将来に実現するようにお願いをしたいな というふうに思っております。
 また、開発等の協議などでも、現在ではかなりやっていますよというようなお話でしたけれども、やはりわかりやすくということが 必要であるかなというふうに思っております。今のものを見ると、確かにきっちりやっていかなくてはいけないのだなというふうに 見れるわけですけれども、この指針と条例の関係をそれぞれ見なくてはならないというようなときに、やはり市民の人にぱっとわかるように、 あっ、芦屋市さんはこういうことに取り組んでいるのだな、そういう姿勢が見えるのだなということで、やはりわかりやすい文言ということで お願いしたいなというふうに思いますが、これについての検討についてはどうなのかということをもう少しお聞かせをいただきたいと思っております。  あと、内部統制についてですが、危機管理指針で、個別マニュアル等々で今までもかなりやってきていることはあるにしても、 それの体制が十分ではなかったということで、かなり率直なというか、この内部統制ということについては、前向きな御答弁を いただいたのかなというふうには理解をさせていただいております。
 地方公共団体における内部統制のあり方に関する研究会、市長の御答弁にもありましたが、この内部統制による地方公共団体の組織マネジメント改革、 この報告書は私も読ませていただいておりまして、その中には、内部統制とは、新しい概念を導入して、既存の作業に加え新たな作業を 創出するものではないかと受けとめられがちだが、大きな事務負担やコストを必ずしも強いるものではないということなので、 今まであるものをさらにどういった、芦屋市の中に引き寄せて、どんな体制にされていくのかということになっていくのかな というふうに思っておりますので、ぜひ二度と、このような収賄事件だけにとどまらずに、このような事件が起きないような 仕組みづくりをしっかりとしていっていただきたいなあというふうに思っております。

   4番目の道路行政におけるバリアフリーの視点についてですけれども、なかなか、厳しいお答えというかですね、行政におかれましても 大変難しいところなのかなというふうには思わせていただいておりますが、お答えの中にも少し、連続した歩道は難しい、 この部分についてというようなことになるかと思いますが、連続した歩道は難しいということもわかりますけれども、この 歩道の連続性確保という認識についてはどのようにお考えをお持ちになっていらっしゃるのか、この点はお聞かせをいただ きたいと思っております。
 危険であって、このままでは難しいというような認識について、市としてはこれから警察、歩行者用の路側帯を設けてい くことについて警察と協議していかれるということでしたけれども、この協議ということなのですが、具体的にはどのよう なことなのかということをもう少し詳しくお聞かせをください。
 また、今おっしゃられていた協議ということが少しこのことと関係するのかもしれませんが、兵庫県ですね、県と言って も兵庫県、県から市長への権限移譲等推進計画というものがあります。この中には、道路関係の具体的な項目でいきますと、 中核市の指定区間外の国道及び都道府県道の管理という記述くらいしか具体的には見られないわけですけれども、対等・協力 の観点から、県と市町の関係を見直し発展させていく必要があると、計画の中に書かれています。市町の自主性の尊重、市町 の行財政能力に応じた権限移譲と市町行政体制の整備、県と市町の協議等の進め方については、財源や人材面の支援措置につ いても触れられており、市町の自主性、主体性が発揮できるよう配慮していく必要があることから、市町意見の反映の拡充など、 市町の自主性、主体性を拡大する取り組みを進めていくと計画の中で述べられています。県道については、県のことなのでとい うことだけではなくて、この計画等を踏まえてどのような関係づくりをされていくのでしょうか、この点もお聞かせください。  また、芦屋市には、交通安全対策基本法に基づく芦屋市交通安全計画というものがあります。この計画の基本理念の中に 「交通について言うと、高齢者、障がいのあるかたなどの交通弱者の安全を確保することが必要です。また、道路については 自動車に対して弱い立場にある歩行者の安全を一層確保することが必要です。このような『人優先』の交通安全思想を基本とし、 あらゆる施策を推進していきます」と、この計画の中にあります。
 また、この計画では、「あんしん歩行エリア」が設けられ、位置づけられています。この「あんしん歩行エリア」というものですけれども、 「平成15年7月に、警察庁と国土交通省が国及び地方公共団体が管理する幹線道路の特定する交差点や路線・区間での交通事故が多発し、 緊急に対策を実施する必要性の高い箇所の事故抑制対策を集中的に実施することを目的に設定されたエリア。そのエリアにおいて、 速度規制、歩道の設置、歩行者優先道路の整備などを面的・総合的に進めることにより、安全な通行経路を確保した地区」とありまして、 本市においては、東西は宮川の西側から芦屋川の東側まで、南北は国道43号線の北から阪急線の南までの地区、町名は大原、船戸、 松ノ内、上宮川、業平、茶屋之町、大桝、公光、宮川、精道の各町と、この計画の中で用語の解説の中にあります。ですので、 この安心・安全という観点からは、どのようにされていくのかということもお聞かせをいただきたいと思います。
 それと、市展についてですけれども、関係部署と協議して判断をこれからされていきたいということですので、 ぜひ市民の方々とよいものにしていっていただきたいなあというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 以上で、2回目終わらせていただきます。

○議長(徳田直彦君) 答弁を求めます。
 磯森保健福祉部長。

◎保健福祉部長(磯森健二君) それでは私の方から、補助犬に関しまして御答弁させていただきます。
 議員おっしゃるように、公共施設における補助犬の専用トイレの設置もしくは柔軟な対応ということでございます けれども、専用のトイレの設置については、スペース的になかなか難しいのかなというふうに考えてございます。  それと、柔軟な対応につきましては、実際10月の31日ですけれども、31日から3日間、国内外の補助犬等、 それと補助犬を使用されている方、それと関係者の方が、新しくオープンいたしました福祉センターに一堂に会しまして、 会議が開催されました。その際にも補助犬のトイレについて御要望がございましたんで、柔軟な対応をさせていただい たところでございますんで、今後ともそのようにしていきたいと考えております。  以上です。

○議長(徳田直彦君) 谷崎都市環境部長。

◎都市環境部長(谷崎明日出君) 私のほうから、4点ほどお答えさせていただきます。
 まず1点目の歩道の連続性の確保ということでございますけれども、この県道の東側ですけれども、市 民センターの別館の部分だけをふたがけして人が通れるようにするということは、そこまで歩行者を誘導 してしまうということになってしまいます。誘導した歩行者を歩道がない路側帯を歩かすということで非 常に危険であるという考えで、連続した歩道の設置は必要だと考えております。  それと、道路幅員が狭くて十分に安全が確保できない部分の警察との協議で、具体的にどのようなことを 考えているのかということでございますけれども、白線でございますけれども、歩行者用路側線、これは二 重線で引く表示でございます。それと、駐停車禁止路側帯、これは実線と破線でかくものでございまして、 いずれの場合も片一方の歩道用の路側帯というのは、これは歩道と同じ扱いになります。駐停車禁止の場合は、 車両がそこに駐車できないということで、その幅の部分については確保できるということになりますんで、 歩行者の通行が確保できるということになります。そういったもので、幅員上そういったものが設置可能な ものにつきましては、芦屋警察と協議して、検討してまいりたいと思っております。  それと、交通安全上で、県道及び国道の管理について、市の主体性を拡大するような方向で検討し、 どのような計画でどのような関係をつくっていくのかということでございますけれども、危険な箇所につきましては、 協議を重ねて、どういった方法があるか、お互いで案を出し合っていきたいとは思っております。  次に、交通安全計画の中の大原、船戸、松ノ内の周辺の安全対策でございますけれども、当地につきましては、 車道一方通行ではありますが車道幅員が非常に広いというので、かなりスピードを出して車両が通行するということで、 その幅を狭めることによってスピードの抑制を図り、歩行者の安全を図ろうとしているものでございます。  以上です。

○議長(徳田直彦君) 安田下水道事業担当部長。

◎下水道事業担当部長(安田孝君) 私のほうからは、浸透ますの取り組みの件についてお答えをさせていただきます。  先ほども市長のほうから答弁がありましたように、既に芦屋市では浸透ますにつきましては、事 前協議や建築確認の段階で必ず指導しておりまして、実態も100%実施されているというふうな状況から、 排水設備の施工指針の文言を変更するという必要はないのではないかというふうに考えてございます。  ただ、こういった取り組みを広く宣伝するという意味からも、そういった点からホームページであるとか、 広報などで芦屋市の取り組みについてはお知らせをしていきたいというふうに考えてございます。  以上でございます。

○議長(徳田直彦君) 上月学校教育部長。

◎学校教育部長(上月敏子君) 身体障害者補助犬法の理解と周知につきましては、社会福祉協議会等の協力も得ながら、 体験を通して児童、生徒が実感できるような学習を今後も進め、教育長答弁にもございましたように、学校園への啓発に努めてまいります。
○議長(徳田直彦君) 中島(か)議員。

◆9番(中島かおり君) はい、ありがとうございました。
 身体障害者補助犬法について、トイレの設置等に関しては柔軟に対応して、これからも柔軟な対応をしていただけるということですので、いろいろなところで、 またこれからいろんな場面で突然出てくるようなことがあるかと思いますが、ぜひお願いをしておきたいと思います。

 また、教育現場においても、ぜひ積極的にというか、これからもお願いをしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 あと、雨水の利用の関係なんですけれども、取り組みについては周知をしていきたいというような御答弁がありました。助成制度を設置 されていかれるに当たって、ぜひそのあたり、雨水の利用をどうしていくのか、やはりそれぞれの住民の一人一人がその意識を持っていく ことが大切であるというような視点を踏まえての啓発を行っていただきたいと思っております。

 次、道路の関係ですけれども、ちょっとかなりお答えが大まかで、なかなかお答えが難しいからそのようなお答えになっているのか、 答えることを拒んでいらっしゃるのか、ちょっと私には判断ができないところなのですが、あの部分について難しいのはわかるのですが、 少なくとも、そうですね、私思うんですけれども、今回は最初の入り口として、ルナ・ホールの東側のところで、公の施設の近くなので、 安全じゃない部分があってどうですかというようなところから入ってはいるんですけれども、市内の、先ほども申し上げたとおり、やはり ほかの部分で安心・安全というようなところでほかの計画にも書かれていますし、また、今は案の段階ですけれども、第4次の総合計画の 第3章の目標12の中にも、市内が安全に安心して移動できるようになっている。それが10年後やあるいは計画5年後ということで、 やはり市としてそういうまちづくりを進めていこうというふうにされていらっしゃるわけですよね。なので、最初の市長の御答弁にも、 財政的なもので無理な部分もありますというようなお答えもありましたが、ある中でぜひやっていただきたいし、行政の皆様のお知恵を ぜひまちづくりにも生かしていっていただきたいなあというふうに思っているところです。
 お答えの部分がちょっとよくわからない--私が協議というのは、県との権限移譲の関係の計画を言わせていただいたのは、その中に 県と市長の協議等の進め方、協議というようなことでその中に書いてありますので、これについて沿った協議なのかというようなことも 含めてお聞きしたいな--その協議しますというだけではなくて、ここまでやっていくんだ、あるいは最初に私も申し上げたとおり、 具体的に地方分権と言われている中で、権限移譲等々と言われている中で、具体的に県道、市道、あるいは市内にある県道についての 具体的な記述というのはなかなかないようには私は見ておりますが、それでもこんなふうに、県のほうでは、市のほうで何かあったら 聞く用意がありますよというような計画を一応出されているわけですので、それについてどのような取り組みをされていこうとしている のか、あるいはそういったことを踏まえた協議ではあるのかないのか、そういったところを姿勢として教えてほしいなというふうに思ったので、 もし、そこまでの考えがある協議なのかどうかということも含めて、もう少し教えていただきたいなというふうに思います。
 もう最後ですので、余り否定的なお答えだけではなくって、ぜひこれまで協議ということに関して、こういったことも考えた、 考えたけれども実はできないんですよというようなこともあるかとも思いますが、最後にこれだけは言わせていただきたいなと思っているのが、 この部分については、県道の部分だけではなくて、ルナ・ホールを挟んだ西側、阪急芦屋川の通りにも道がありますので、ぜひそことも含めた 連携というようなことも考えられないかなというふうには私は思っていたりするところで、それについてはやはり県道、市道というような縦割 り行政が見えるところがですが、それは市民から見ると、その縦の線というものは決して見えるものではないと。これからは地方分権に向けて、 自治体のあり方やまちづくりのあり方が地方に任される時代になりつつある中で、その縦割り行政を打破していくっていうことは、行政の皆さん のお仕事の一つではないかなというふうに考えるところです。やはり大胆な発想と、それに伴う行動力が必要ではないかなというふうに思っております。 ぜひそこについての前向きな御答弁を最後にお聞きできればと思います。
 これで3回目の質問を終わります。
 ありがとうございました。

○議長(徳田直彦君) 谷崎都市環境部長。

◎都市環境部長(谷崎明日出君) 県や国との道路の関係でございますけれども、歩道とかそういったものの、要はバリアフリーとか、維持管理上でどうしたいこうしたいというのを市のほうで直接工事を施工することが、協議すれば可能というようなことになっております。  ただ、財源上どうするのかという大きな問題があります。例えば歩道を拡幅するとなれば、用地買収が伴うということになりますので、そういった費用が莫大なものにつきましては、県のほうでお願いしていかなければならないというふうに考えております。  一部その道路をバリアフリーにするに当たって、こういった方法がいいのではないかというのは、市のほうで直接その工事ができる可能性もございますので、県のほうの財源負担もしていただかなあかんとは思いますけれども、そういったものも提案はしていきたいとは思っております。