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平成28年12月議会 一般質問


【 平成28年 12月 定例会(第4回)-12月12日-03号 】
(芦屋市HP 芦屋市議会会議録検索 より転載)

◆11番(中島かおり君) =登壇=おはようございます。本日は、ようこそ芦屋市議会にお越しくださいました。中島かおりです。
 それでは、通告に従いまして、3つの項目について質問を進めてまいります。
 最初は、生活困窮者自立支援制度についてです。
 平成27年4月1日に、生活困窮者自立支援法が本格施行されました。その前後において、議会でも議論がありました。必須事業と任意事業の5つの中で、なぜ就労支援事業を選んだのかという議論や、制度の考え方の議論などがありましたが、子供の学習支援についてなぜ取り組まないのかという議論はなかったように思います。当局からも、これまでなぜ学習支援を選ばなかったのかという説明はありませんでした。
 今回、私は子供の学習支援について質問をしていきたいと思います。
 生活困窮者自立支援制度としての子供の学習支援事業ですが、子供への学習支援を通して貧困の連鎖を防ごうとすることを目的としています。子供の貧困ですとか、生活困窮者という言葉やレッテルを張ることについて、私自身は抵抗がありますが、法律等の名前になってしまっておりますので、そのような単語を使うことにさせていただきたいと思います。
 また、生活困窮者自立支援制度に規定されている学習支援ではありますが、子供の貧困、その背景や支援ということに触れざるを得ませんので、教育委員会にも答弁をお願いしておりますので、よろしくお願いいたします。
 さて、夏ごろ、箕面市の倉田市長さんとお話をさせていただく機会がありました。「子どもの未来を応援する首長連合」が平成28年6月8日に発足しており、倉田市長さんはその呼びかけ人の1人になっておられます。私は、芦屋市としてもぜひ取り組んでいただきたいと思って、折を見て提案をしようと考えておりましたところ、平成28年11月の総会において、芦屋市長も名前を連ねていただいておりましたので、よかったと思ったところです。
 そこで、「子どもの未来を応援する首長連合」に入られた意気込みをぜひお聞かせください。
 生活困窮者自立支援制度については、各自治体によって取り組み方は多様です。また、必須事業を含めてどの事業を選んでいるのか、また、その実施についても直営なのか、NPO法人等への委託なのかということについては、ホームページ上で全自治体の一覧を見ることができます。
 そのような中で、本市においては、学習支援事業には今のところ取り組んでおられません。私は、ぜひ取り組むべきとの考えに立ち質問をしておりますが、なぜ子供の学習支援を選ばれなかったのでしょうか。
 また、生活困窮者自立支援制度は、地域福祉課が担当しておられます。学習支援については、子供の貧困という背景を考えざるを得ないのですが、この子供の貧困対策については、担当部署はどちらになりますでしょうか。芦屋市における子供の貧困率についてお示しください。
 経済的な困難を抱える家族への支援として、国は、学校をプラットホームとした統合的な子供の貧困対策の推進を掲げています。現在、日本の子供の約6人に1人が貧困状態にあり、8万人を超える子供が虐待を受け、12万人以上の小中学生が不登校となっていると言われています。そのように子供を取り巻く厳しい状況下において、私が子供への学習支援と申し上げているのは、経済的な理由で塾に行けない子供への代替的な技術指導に特化するのではなく、学習する空間や支援者でもある大人との関係性が、子供にとって安心できるという居場所づくりという意味を持つ学習支援であり、このような子供の学習支援、居場所づくり活動に芦屋市として取り組むことはできないでしょうか。
 本市において、スクールソーシャルワーカー、スクールカウンセラーの配置人数、配置率はどのようになっていますでしょうか。そこから見えてくる子供の課題はありますでしょうか。学習支援に取り組む必要性については、どのようにお考えでしょうか。
 2つ目は、ルナ・ホールのあり方についてです。
 ルナ・ホールは、芦屋川とともに芦屋のまちの風景としてはなくてはならない存在になっています。建築当時はとてもモダンな建物で、ぜいたくなつくりになっていることは誰もが承知をしているところです。
 しかしながら、間もなく完成から半世紀を迎え、その間、この芦屋市のまちそのものが大きな打撃を受けた阪神・淡路大震災の影響も受けており、かなり古く、弱っているという側面も否定できません。
 また、市民会館のホールとしては、バリアフリーを存分に意識した建物となっていないために、市民の方からこれまでも要望が寄せられてきたことと思います。エレベーターの設置、段差がわかるようなマーキングなど、その都度できる範囲での対応はしてきていただいていましたが、舞台の袖とフラットな位置にない楽屋、また迷路のような楽屋の配置など、特に高齢者の方々には使いにくく、わかりにくいものになっています。足元がよく確認できるようにさらに照明を明るくする、また、せめて楽屋内部から舞台への動線において、もっとわかりやすい案内、例えば、大きくわかりやすい案内表示板や病院などで見かけるような、足元に案内を表示するという手法など、利用者にやさしいホールにすることはできないでしょうか。バリアフリーという点では、抜本的な改善を求めたいところですが、建てかえや外見はそのままに、内部を改築するという計画等は視野に入っていますでしょうか。
 芦屋市の原風景になりつつあるルナ・ホールについての重要性は、多くの市民が認識しつつも、使い勝手の悪さについても多くの市民が認識をしていることと思います。この際、市民アンケートをとって、市民の意見、希望を把握していくということに取り組まれてはいかがでしょうか。
 毎年の要望にもこの件は入れさせていただいておりますし、私自身も少し前にルナ・ホールの舞台に立った際に、御一緒した方々から常に楽屋からの舞台の位置や案内を求められました。何度も芦屋市の行事等でルナ・ホールを利用している方々にです。それでも、利用者にとってわかりにくいことを、改めて再認識した次第です。まして、初めて利用する方々にとっては、もっとわかりにくいことでしょう。せめてその対応として、案内表示板や足元の表示などに取り組んでいただけませんでしょうか。
 3つ目は、子育て支援についてです。
 これまでにも子育て中の世代の方々への参画を目指していただくという意味において、市役所内における保育ルームや一時保育の拡充など、提案・要望してまいりました。
 しかし、方向性の否定はなくても、積極的な取り組みとして難しいようなので、今回は、一時保育・託児の拡充として、審議会等開催時、集会所トーク、市が行う講演会等の一時保育サービスを実施すること、その予算を確保することを求めます。附属機関等の委員の性別、年代についてお示しください。委員の子育て世代の比率についても、あわせてお示しください。また、その中でも、公募委員の比率についても同様にお示しください。
 また、ぜひホームページ等で一時保育・託児についてPRできないでしょうか。まして、これらの実施に関する要綱の整備を求めます。
 移動式赤ちゃんの駅についても、秋まつりでの実施を皮切りに、今後も市の行事等の際にもっと活用していくことはできないでしょうか。子育てサービスの拡充としてもお伺いいたします。
 国においてさまざまなプランがありますが、芦屋市としては、待機児童解消策として認定こども園を増設するだけではなく、多様な保育サービスを提供していくように種々条件が整えば、地域型保育事業のほかのメニューにも取り組むという方向性について検討することはできないでしょうか。
 以上で、1回目の質問を終わります。ゆっくりと、わかりやすい御答弁をお願いいたします。

○議長(畑中俊彦君) 答弁を求めます。
 山中市長。

◎市長(山中健君) =登壇=おはようございます。中島かおり議員の御質問にお答えいたします。
 初めに、「子どもの未来を応援する首長連合」への参加につきましては、常々子どもファーストで取り組みを進めており、子供たちの明るい未来のために当該連合の設立の呼びかけに応えたもので、子供たちが安心して自分らしく生きていけるよう、支援を行ってまいります。
 本市において支援が必要な子供の世帯への対応は、既にさまざまな機関が連携を図り、個別支援を行っておりますので、子供の学習支援は選択しておりません。
 子供の貧困対策の担当部署については、子供の貧困は経済的状況だけではなく、世帯における支え合いの課題や社会関係の乏しさなど、さまざまな要因による社会からの孤立予防の観点から、生活支援、就労支援、教育支援、並びに経済的支援等の幅広い分野の施策が連携することによって、より効果的に実施できると考えておりますので、特定の担当部署は設けておりません。
 本市における子供の貧困率は把握しておりませんが、ふだんから市の相談窓口や民生児童委員活動などの中で日々の生活状況を把握し、支援しております。
 子供の学習支援、居場所づくり活動への取り組みと必要性につきましては、平成30年3月に開設予定の、高浜町1番の社会福祉複合施設の事業実施法人から「子ども食堂」等の提案を受けておりますので、子供の学習支援に共生型の居場所としての意義を加え、さまざまな方に御活用いただけるよう法人と協議してまいります。
 次に、ルナ・ホールは、世界的に有名な建築家ル・コルビュジェの弟子であり、本年、世界文化遺産に登録された国立西洋美術館の建築にも携わった坂倉準三氏の設計で、ホワイエの白線は、具体芸術の創設者、吉原治良氏の作品であるなど、外観のみならず、内部も含めて芸術的にも、歴史的にも非常に価値の高い建築物ですので、適切な管理を行いつつ、可能な限り今の姿を後世に伝えていくべきものと考えております。
 次に、附属機関等の女性委員の割合は37.1%、市民公募委員における割合は56.1%となっております。また、年代別では、20歳代が0.1%、30歳代が4.1%、40歳代が18.1%であり、市民公募委員における割合では、20歳代が0%、30歳代が9.8%、40歳代が2.4%でございます。
 市の行事等における一時保育については、参加対象者層に合わせて実施を判断し、必要に応じて予算化しておりますので、要綱の制定までは考えておりませんが、今後も子育てに関する情報を積極的に発信するよう務めてまいります。
 移動式赤ちゃんの駅は、乳幼児を連れた保護者が参加できる行事等であれば、市主催に限らず、民間団体等の主催事業にも貸し出ししております。今後も積極的に御利用いただけるようPRしてまいります。
 小規模保育事業以外の地域型保育事業の実施は、現在、喫緊の課題である待機児童の解消に向け、認定こども園及び小規模保育事業所の施設整備を最優先に取り組んでおりますので、事業の進捗や状況の変化に応じて判断してまいります。
 その他の御質問につきましては、教育長からお答えをいたします。

○議長(畑中俊彦君) 福岡教育長。

◎教育長(福岡憲助君) =登壇=おはようございます。中島かおり議員の御質問にお答えいたします。
 初めに、子供たちにとって学習支援の場を含め、安心して過ごせる居場所をつくることにつきましては、教育委員会としましては、経済的に困難な状況にある子供に限らず、その必要性は認識しております。
 本市におけるスクールカウンセラーの配置については、県の事業を活用し、小学校2校、中学校3校を拠点校として、4名のカウンセラーを週1回配置し、他の小学校も連携校として対応することで進めております。スクールソーシャルワーカーについては、本年7月から1名を週2日、教育委員会事務局内に配置し、必要に応じて学校に派遣することで、学校だけでは解決が難しい事案や福祉的な支援が必要な事案の解決を図っております。
 スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの派遣を通して見えてくる子供の課題については、子供の成長は子供が生活している環境に大きく影響を受けており、子供に係るさまざまな問題の解決に向けては、子供自身への指導に加えて、保護者への支援等、子供が置かれた生活環境の改善を図るために、適切な働きかけや支援を行うことが非常に重要であると感じております。
 学習支援に取り組む必要性については、児童・生徒に対する学習支援の充実は大切なことと捉えております。各学校においては、家庭の経済状況にかかわらず、チューター等を有効に活用するなど、個に応じたきめ細やかな指導に取り組んでいるところでございます。
 次に、利用者にやさしいルナ・ホールにすることにつきましては、より安全に御利用いただけるよう、来年1月10日から舞台設備の更新や天井を耐震化するなどの施設保全工事を実施する中で、ホール客席部分を明るくするとともに、館内の案内表示も改善してまいります。
 ルナ・ホールの建てかえや外部をそのままに内部を改修することについては、市長の答弁にありましたように、建物の魅力を保ちながら、可能な限り今の姿を後世に伝えていくべきものと考えております。
 市民意見の聴取については、日ごろからイベント主催者や事業の参加者からの御意見をお聞きしておりますので、新たなアンケート実施までは考えておりません。
 次に、市の行事等における一時保育につきましては、教育委員会としましても、以前より意見交換会等の行事を開催する際には、開催する時間帯等を考慮し、必要に応じて一時保育スペースを設けるなどの取り組みを進めてきたところです。今後も、子育て世代の保護者が行事等に参加しやすくなるよう努めてまいります。
 以上でございます。

○議長(畑中俊彦君) 中島(か)議員。

◆11番(中島かおり君) 御答弁いただきまして、ありがとうございました。
 それでは、順に再質問をさせていただければと思っております。
 「子どもの未来を応援する首長連合」に入っていただいてとてもよかったなというふうに思っておりまして、さすが山中市長だなと思わせていただいておりました。今のところも、先ほどの御答弁にもありましたとおり、子どもファーストで、子供たちが明るい未来のために自分らしく生きていくように支援していくんだという強い意気込みを聞かせていただいて、とてもよかったなというふうに思っております。
 これについては参加されたということで、市長の強いリーダーシップを発揮されたということで、そのような強い意志がおありだったということでよろしかったでしょうか。

○議長(畑中俊彦君) 三井こども・健康部長。

◎こども・健康部長(三井幸裕君) 日ごろから子どもファーストという形で取り組んでおるところでございますので、市長の強い意志と考えております。
 以上でございます。

○議長(畑中俊彦君) 中島(か)議員。

◆11番(中島かおり君) せっかく市長が手を挙げてくださっていましたので、ぜひもう一度お聞かせをいただければと思います。

○議長(畑中俊彦君) 山中市長

◎市長(山中健君) そのとおりでございます。

○議長(畑中俊彦君) 中島(か)議員。

◆11番(中島かおり君) ありがとうございます。
 そのとおりということで、今回は子供の学習支援ということで、そちらに絞って質問させていただいておりまして、それでも強い意志を示しているんだということであれば、もうここの質問を終わりたいところなんですけれども、なかなかちょっといろんな課題が見えてきたかなということで、質問を続けたいと思っております。
 首長連合の決議文というところがありまして、これには大変多くのことが、結構具体的に細かいことが書いてあって、本当にこれに名前を連ねられたということは、積極的に学習支援も含めてやっていかれるのかなというふうには思っております。それが決して遠い将来ではなくて、近い将来かなというふうに願っているところですが、この中には、例えば家庭の経済的事情によらず、義務教育段階から学習や学習意欲を保障することは不可欠ですとか、スクールソーシャルワーカーの配置など、支援・相談体制の充実を図ること、ワンストップ相談窓口の推進、そして、今回タイトルにさせていただいている子供の居場所づくりや学習の支援、子供が健やかに育つための総合的な対策の推進を着実に実施すること、以上を決議するということで11月17日、そこに芦屋市長も名前を連ねてくださっているということで、決して最初の段階ではまだまだ少ない、そんなに多くの自治体ではない中で、兵庫県でも、尼崎市、西宮市、芦屋市、また、伊丹市、川西市、これだけの中で芦屋市が入っているって本当にすごいなと思わせていただきましたので、積極的に進めていただきたいと思っております。
 御答弁の中で、子供の貧困対策についての部署というのは、特に設けていないということだったんですけれども、多分今後はどこかをメーンにして、そこからいろいろな施策を進めていくということが、やっぱりメーンになるところが必要なのかなというふうには思っておるのですが、この子供の貧困という意味では、子どもの貧困対策法に基づいて兵庫県は計画をつくっていますよね。それを受ける場所というのが絶対に芦屋市としてはあるんですけれども、それについて今のところの窓口になっている部署というのはどちらになっているんでしょうか。

○議長(畑中俊彦君) 三井こども・健康部長。

◎こども・健康部長(三井幸裕君) 市長から答弁もさせていただきましたように、子供の貧困の取り組みにつきましては、いろいろな部署にまたがっております。それぞれの部署の中で、それぞれが積極的にかかわりながら、かつ、それぞれの関係する部署間での連携、また、市民の方たちとの連携・協力という形で取り組んでいるところでございます。
 ただ、メールであるとか、照会であるとかにつきましては、現時点では政策推進課のほうで取り組んでおり、そこからそれぞれのところに発信しているという状況でございます。

○議長(畑中俊彦君) 中島(か)議員。

◆11番(中島かおり君) そうなんです。この首長連合の中の取り組みと課題というような中で、芦屋市の書いておられる担当部署が政策推進課になっていて、ちょっとぎょっとしたところなんです。ほかの市の担当部署でいくと、必ずしも100%ではないんですけれども、やっぱり子供関係ですとか、福祉の部署が担当になっているので、そのあたりの、芦屋市の施策を今後進めていく部署がどこになるのかというのが大きな鍵になるのではないかなというふうに思っております。
 生活困窮者自立支援制度でいくと、本市においては地域福祉課ということなんでしょうけれども、そのあたりで、ぜひ今後子供の学習支援というようなことで取り組んでいただく際には、もちろん教育委員会も必要性については感じているというふうにお答えをいただいておりますので、進めていただく際には部署というようなことも一つ考えていただかなくてはいけないところかなと思います。
 決してよそがいいとか、悪いとかっていうことではないんですけれども、本市においてはプロジェクトチームをつくって、もともと生活困窮者自立支援制度に向けてというようなことでやっていかれた中に、野洲市はこの問題をとても……先進地と言ってもいいのかなというふうに思うんですけれども、もちろんそこにも視察に行っておられるんです。そのときに、学習支援について取り組もうというようなお話みたいなものは出なかったのでしょうか。

○議長(畑中俊彦君) 寺本福祉部長。

◎福祉部長(寺本慎児君) 野洲市につきましては、かねてからモデル事業として取り組まれておりまして、そこに学びに行こうということで行かせていただきました。
 特に学習支援だけを取り上げてという話ではございませんで、このモデル事業の中で見えてきた課題であるとか、成果について御教示いただいたということでございます。
 以上です。

○議長(畑中俊彦君) 中島(か)議員。

◆11番(中島かおり君) 野洲市の場合は、市民生活相談課というようなところがメーンになっておられて、そこが例えば学習ボランティアの募集ですとか、ボランティアの申込用紙をホームページからそのままダウンロードできるような取り組みをしておられますので、本当だったら、こういうことをすぐにでも取り組んでいただけたらうれしいのかなと思ったりしていたんです。決して予算を特別に取らなくてもやっていけるのかなと思いますので、ぜひそういったことにも前向きに、積極的に捉えていただきたい。
 そして、先日、上宮川文化センターの記念式典の御来賓の方の御祝辞で、部長も今うなずいておられますけれども、芦屋市は、生活困窮者自立支援制度が本格施行される前から随分積極的に取り組んでこられた、兵庫県の中では随分先進地であるというような御祝辞をおっしゃってくださいました。そういった意味では、全体としては進めていただきたい、さらに、層を深く進めていただけたらいいのかなというふうに思っております。
 先ほど御答弁の中にも出ました高浜町1番の社会福祉複合施設の中で、少し可能性があるのかなというような言及がありました。そこで子ども食堂というようなことも言及しておられたんですけれども、今現在、兵庫県のホームページにも子ども食堂の追加募集みたいなものがあるので、高浜町1番の施設ができるまでもなく、ぜひ芦屋市としても、もしかしたらそういったことにも積極的に取り組めるのかなというふうにも思わせていただいているところです。
 これについては、ぜひ積極的に進めていただきたいのはこれまでも言っているところなんですけれども、先ほどの首長連合の取り組み・課題の中に、もう既に芦屋市の課題として書いておられるんですね。「子供の貧困に関するニーズや実態の把握が必要であり、ニーズの把握後は、関係課や関係機関による連携や情報共有が必要となる」、そして、少し他市の状況というようなところでは、尼崎市が平成24年度から生活保護受給世帯の子供に対する学習支援事業開始、平成27年度からはその対象を生活困窮者世帯の子供まで拡大して実施、それと西宮市では、平成28年度中に子育て世帯の経済状況と生活実態に関する調査を実施するとともに、関係機関に対する生活者・関係者ヒアリング調査を実施、調査結果をもとに報告書を作成し、支援体制の整備計画を策定する予定、西宮市は今年度、尼崎市は来年度に貧困調査の実施を検討中。
 芦屋市でもその課題としては、その実態の把握が必要というようなことを書いておられますので、ニーズ調査というのは、ぜひ来年度に実施をしていただきたいなというふうに思っておりますが、芦屋市においてその方向性はどうなっていますでしょうか。

○議長(畑中俊彦君) 三井こども・健康部長。

◎こども・健康部長(三井幸裕君) ニーズの把握につきましても、それぞれの所管課で、それぞれが与えられている役割の中でニーズの調査を行っているところでございます。それを共有化していくという課題がございますが、来年度そういうアンケートをとるという考え方はございません。
 以上でございます。

○議長(畑中俊彦君) 中島(か)議員。

◆11番(中島かおり君) そうすると、来年度はとらなくても、ここの課題として、ニーズや実態の把握が必要と書いてあるんですけれども、これに対してはいつ実施をしていくんでしょうか。

○議長(畑中俊彦君) 三井こども・健康部長。

◎こども・健康部長(三井幸裕君) 先進他市なんかの状況を考えながら研究したいと思っております。
 以上でございます。

○議長(畑中俊彦君) 中島(か)議員。

◆11番(中島かおり君) 現在もそれぞれの担当部署でそれなりに把握している部分があるのであれば、一つまとめていくというようなことも必要なのではないかなというふうに思っております。
 また、せっかくこども・健康部長にお答えをいただいているので、この子供の貧困対策、もちろん学習支援も含めてですけれども、子供の貧困対策ということについては、茨木市なんかは次世代育成支援行動計画なんかに入れておられるというようなことを考えると、芦屋市も子育て未来応援プランというようなことに今はなっておりますけれども、今後芦屋市の計画の中に子供の貧困対策ということも入れていくことが必要なのではないかなと思いますが、この点はいかがでしょうか。

○議長(畑中俊彦君) 三井こども・健康部長。

◎こども・健康部長(三井幸裕君) 現計画であります子ども・子育て支援事業計画の中にも子育て家庭への経済的支援という形で、子供の貧困についての取り組みなども入っております。
 今後、研究になりますけれども、そういう形での子ども・子育て支援事業計画の中に盛り込むなども含めて研究してまいりたいと思っております。
 以上でございます。

○議長(畑中俊彦君) 中島(か)議員。

◆11番(中島かおり君) 経済的困窮を原因とする人たちに対する学習支援ということは、ぜひ今後も取り組んでいただきたいと思っているんですけれども、現在芦屋市の中においては、学習支援を決してやっていないわけではありませんよということで、ちょっと趣は違いますけれども、例えば学習支援外来といって、病院などではそういう意味で学習支援に取り組んでくださっていたりしますし、また、教育の分野ででも、先ほども1回目の質問のときにお聞きをしたんですけれども、外国人の児童・生徒に対するきめ細かな支援事業の中に、学習支援というのを行っておられます。そういった中にも課題というものがあるかと思いますし、また、原因はさまざまだと思うんですけれども、やはり子供たちが学習支援、また、先ほどから申し上げているみたいに、居場所づくりというような意味での学習支援を必要とする子供たちがいるというようなことで、ぜひ進めていただきたいと思いますし、また、既に生活困窮ではないけれども、外国人の児童・生徒に対する学習支援というのを行っているというようなところを、一緒にやっていくというようなことも可能なのではないかなと。そこを一つのきっかけにして進めていく、広げていくということも一つなのではないかなというふうに思いますが、この点はいかがでしょうか。

○議長(畑中俊彦君) 北野学校教育部長。

◎学校教育部長(北野章君) 教育委員会としましては、生活困窮というところには限らず、さまざまな学習に対して支援が必要な子供がおられますので、そういった子供たちに対しての支援の充実ということで努めていきたいと思いますし、そういう取り組みが少しでも拡大すればいいのかなというふうに考えております。

○議長(畑中俊彦君) 中島(か)議員。

◆11番(中島かおり君) ぜひその支援の充実をお願いしたいんですけれども、呼びかけ方だと思うんです。子供からだったり、あるいはその保護者に対する呼びかけだったりというようなところで、例えば外国人児童・生徒に対する学習支援を行うというようなことは、市の政策の中に書いてありますよね。でも、例えばいろいろな意味で学習支援を必要とする子供たちに対する施策を、教育委員会として、市として受け入れるという可能性、選択の余地はあるとしても、それに対してどういうふうなコンタクトをしていけばいいのか、アクセスをしたらいいのかというようなところが一つ問題になるのかなと思いますけれども、そのあたりの呼びかけというか、姿勢を示すという部分で、教育委員会としてはどのような工夫をお考えでいらっしゃいますでしょうか。

○議長(畑中俊彦君) 北野学校教育部長。

◎学校教育部長(北野章君) 対象者に対して呼びかけをするときに、例えば生活困窮という理由で呼びかけるということは、学校というところではちょっとなじまないかなというふうに思っております。やはり、学習におくれがあるとか、それから定着に時間がかかる子供に対して呼びかけをしていくということとあわせて、そういった子供に限らず、広く勉強したい、学習に打ち込みたいという子供が参加できるような場として、そういう場が開設できればというふうに考えております。

○議長(畑中俊彦君) 中島(か)議員。

◆11番(中島かおり君) 確かに、私も一番最初に登壇したときに申し上げたみたいに、「生活困窮」とか「貧困」という言葉って、なかなかちょっと配慮が必要かなと思いますので、そのあたりは現場の方のほうがよく御存じだと思います。そこのところの配慮をいただきながら、少しそういった必要とする方への援助というような意味での呼びかけというのをお願いしたいなと思っております。
 つい先ごろいただいた「ウィザスあしや」--男女共同参画センター通信ですよね、これが今回女性と子供の貧困を取り上げておられて、これを読む中で、もちろんいいことが書いてあるんですけれども、「貧困を断ち切るには教育が最重要だと言われています」、ここの部分って重いなというふうに思っておりました。ぜひ芦屋市としても、今後は取り組んでいただきたいなというふうに思っております。
 学習支援については、「たるさぽ」とかも行かせていただいたり、あるいは北九州など、随分地域的にも厳しいようなところの学習支援の現場を、少しですけれども見学させていただくような機会もありました。公民館といったようなところで大学生のお兄さん、お姉さんが教えておられるような場面というのが、多分継続してというようなところではなかなか拝見はできなかったんですけれども、そういった場面はきっと今後の日本の、最初に市長もおっしゃった子供たちの明るい未来につながっていくステップなんだなというふうには捉えさせていただいておりました。
 かつて、死亡している親の年金を子供が受け取っているというニュースが世間を騒がしましたが、最近は死亡している子供の手当を親が受け取っているという痛ましいニュースを多く聞くような時代です。子供を取り巻く環境は大変厳しく、子供の貧困とレッテルを張られてしまう状況が、今の日本にはあるのだと思います。
 また、それだけではなく、なぜ子供の居場所が大切なのかということも考えていかなくてはなりませんし、未来の宝である子供への支援を多角的な方向で、芦屋市として、施策として取り組んでいくということで、ぜひお願いしたいと思っております。
 では、質問3番目の、子供つながりで子育て支援のほうに移らさせていただきたいと思います。
 なかなかお答えも、今までのように方向性は否定しないんだけれども、予算をきっちり取るとか、要綱を整備するというようなところでは難しいのかなというふうに思わせていただきました。
 例えば、移動式赤ちゃんの駅の活用とか、あるいは、教育委員会もおっしゃっていました、一時保育のスペースとかを設けたりも進めてきていますよというようなことで、もう実際やっておられるのであれば、担当課長のほうにはお示しをさせていただいたんですけれども、例えば逗子市のホームページですとか、要綱までは難しいとおっしゃっていましたけれども、やっていますよというようなことを、ぜひ積極的にアピールするというか、そういう託児サービスを芦屋市の中ではこういった事業のときにやっていますよというようなことを、ぜひまとめて発信するというだけでも、これだけやっているんだというようなことで、横でいろいろやっておられるそれぞれの部署の方々にとっても見える化が図られるのかなと思いますので、そちらのほうも積極的にやっていただければと思いますが、じゃあ、誰がやるんですかとなると、それは私が指名するわけにもまいりませんので、私の質問が一つのきっかけになって、じゃあうちの部署がやりましょうというようなところがやってくださるといいのになというふうに期待をさせていただきます。
 それと、附属機関の委員の方の性別・年代については、そのデータが多分ないんだろうなというふうには思わせていただいております。附属機関等の委員のうち、女性を4割にというようなことでは、これまでは男女共同参画のところが毎年一生懸命やってこられたというのは私も承知はしているんですけれども、例えば年代ですとかについてはなかなか難しいというか、充て職の方などでは、どういった方々が来るのかというのは、その都度、多少前後するということも承知はします。
 ただ、私が今回子育て支援の中でこれを取り上げさせていただいたというところでは、やはり子供を連れてくるということに対して、やはり皆さん遠慮をしてしまう、そういったことがないようになったらいいなというようなことでお聞きをした次第です。あと、公募委員についても、子育て世代の方が低いというのは、お子さんがいるからちゅうちょするということだけが要素ではないとは思うんですけれども、やはりそこのところを確率として上げるためには、一つそういった姿勢を示していくということは必要なのではないかなというふうに思っておりますが、そのあたりはいかがでしょうか。発信にぜひ努めていただきたいなというふうに思っておりますが、このあたりの取り組みについて、今後の工夫についてもお聞きをしたいと思います。

○議長(畑中俊彦君) 稗田企画部長。

◎企画部長(稗田康晴君) 附属機関等におきまして、そういった子育て世代の方々の御参加ということも、ぜひお願いをしたいというふうには理解をしております。
 ただ、それぞれの附属機関の審議のテーマによっては、そういった託児--一時保育を設ける可能性はあるのだろうというふうには思っておりますし、そういった場合については、そういった取り扱いも行いますということの周知も含めてさせていただきたいというふうに考えてございます。

○議長(畑中俊彦君) 中島(か)議員。

◆11番(中島かおり君) つい先日、南芦屋浜地区の認定こども園建設に関する説明会の御案内をいただきました。この中に、「両日とも託児コーナーもあります」というふうに書いてくださっているんです。こういったことにそれぞれの所管が取り組んでいますよと御答弁いただいたんですけれども、この一文があるか、ないかだけで、やはり芦屋市の姿勢を示せる、示せないというのは大きいと思うんです。書いてなくても、来たらいいやんみたいなことになるのかもしれないんですけれども、ここの一文はとても大きいなと思うんです。
 それでちょっとお聞きをしたいのが、集会所トークですけれども、もし子供連れの方がいらっしゃっても大丈夫なのでしょうか。これまではいらっしゃっても大丈夫だとは思うんですけれども、いかがでしょうか。

○議長(畑中俊彦君) 稗田企画部長。

◎企画部長(稗田康晴君) 集会所トークにつきましては、特にお子様の制限をしてございませんので、入場は可能でございます。

○議長(畑中俊彦君) 中島(か)議員。

◆11番(中島かおり君) 先ほど御披露した「託児コーナーあります」、あるいは、託児コーナーを設けるのが難しければ、「お子様連れでも大丈夫ですよ」とかいうのを、ぜひ集会所トークの一文に入れていただきたいなというふうに思うのですが、可能でしょうか。

○議長(畑中俊彦君) 稗田企画部長。

◎企画部長(稗田康晴君) 次回開催の御案内に関しては、そういった表記をさせていただきたいと思います。

○議長(畑中俊彦君) 中島(か)議員。

◆11番(中島かおり君) ぜひよろしくお願いします。
 今回、逗子市というようなことで少し御紹介もさせていただいたんですけれども、要綱までは今回は難しいということですが、要綱なり、ホームページなり、何らかの形で少しまとめて発信していく工夫というのは必要かなというふうに思います。
 小さいお子さんをお連れの方は、どうしても遠慮をしてしまいます。そういう方々も受け入れます、ぜひ芦屋市の声を届けてくださいということを伝えるためにも、一時保育、託児というのは必要だと思います。そして、そういう世代の方々にもアピールするために、集会所トークの開催の曜日・時間を変えることなど必要ではないかということで、これまでも変えてきてくださっているところも承知をしておりますが、少し今後も模索を続けていただきたいなというふうに思っておりますので、よろしくお願いします。
 地域型保育事業のほうに移りたいと思うのですが、現在は認定こども園をふやしていくというような方向性が随分示されているというか、取り組んでくださっているということで、もちろん子育て未来応援プラン「あしや」の中では、「平成29年度末に待機児童の解消を目指します」ということで73ページに書いておられます。これについて「地域型保育事業による新たな確保方策を推進し」ということで、しっかりとここにも明記されておられますし、また、最後の用語解説のところにも、地域型保育給付というようなことで細かく、例えば地域型保育給付というのは、小規模保育、家庭的保育、居宅訪問型保育、事業所内保育というようなことで、4つの保育事業を地域型保育事業として市町村が認可し、地域型保育給付の対象とするというふうにわざわざ説明をしておられます。
 そういった意味では、ほかのものにもぜひ取り組むというようなことも必要なのではないかなというふうに思っております。
 同じ子育て未来応援プラン「あしや」の108ページにも、多様な主体が本制度に参入することを促進するための事業(新規事業)ということで、「待機児童解消加速化プランによる保護の受け皿拡大や、子ども・子育て支援新制度の円滑な施行のためには、多様な事業者の能力を生かしながら、保育所、地域型保育事業等の整備を促進していくことが必要です」というふうに書いておられるわけです。
 私が申し上げたみたいに、じゃあ、ほかのメニューにもすぐに取り組みますということになると、なかなか事業者がいないのに芦屋市が積極的にやってというようなことになるので、少しほかのことを優先しているというような現状なのだと思います。
 そういったことを鑑みまして、今回種々条件が整えば、ほかのメニューにも取り組むという方向性が必要なのではないかなというようなことで、提案をさせていただいておりましたので、ぜひそちらのほうにも機会があれば取り組んでいただきたいというふうに思っております。
 ただ、それらに取り組むのに、この職員の資格の部分で少し懸念されておられるのかなと思います。「必要な研修を修了し、保育士または保育士と同等以上の知識及び経験を有すると市町村長が認める者」という職員の資格というようなことで、じゃあ誰が見るのかというところで少しハードルが高くなっている部分があるのかなというふうに思っておりますが、これについては、身近なところで大阪市が、全国保育サービス協会が行う研修テストを委託というようなことでいろいろな工夫をしておられたりしますので、こういったことも一つぜひ検討していただくようにお願いをしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 今のことについて、お考えをお示しいただけますでしょうか。

○議長(畑中俊彦君) 三井こども・健康部長。

◎こども・健康部長(三井幸裕君) 地域型保育事業につきましては、今現在芦屋市で取り組んでおります小規模保育事業、これについても3類型ございます。それ以外にも家庭的保育事業、事業所内保育事業、居宅訪問型事業という類型がございますけれども、現在のところ待機児童の解消に向けてという形では、小規模保育事業かなと思っております。
 議員に御紹介いただきましたように、条件が整い、機会があればという形だと思いますが、居宅訪問型事業につきましても全国的にまだ9カ所しかないとか、事業所内保育所にしましても県内では7カ所しかないということもございますので、なかなか条件は難しいと思いますけれども、否定するものではございません。
 以上でございます。

○議長(畑中俊彦君) 中島(か)議員。

◆11番(中島かおり君) 数は少なくてもやっておられるところがあるということで、芦屋市においてもまたその時が来ればということで、しっかりこの中にも書いてありますので、否定するものではないというようなことでしたので、また進めていただければと思います。
 では、ルナ・ホールのあり方についてに聞かせていただければと思います。
 ルナ・ホールについて少しお聞きをしたいのが、大変文化的にも重要な建物になりつつあるというか、もうなっているというふうに私自身も思っておりますし、芦屋市の景観の中ででも避けては通れないというか、なくてはならない存在になっている、重ねて申し上げているとおりです。後世に残していくという姿勢を、今回示していただいたのかなというふうに思っておりますが、まずルナ・ホールの建物についてなんですけれども、生活用、あるいは建物の価値、利用者のニーズ、一般的な優先順位としてはどれを考えておられますでしょうか。

○議長(畑中俊彦君) 川原社会教育部長。

◎社会教育部長(川原智夏君) 議員の御質問でございますけれども、非常に難しい問題であると思います。やはりそこから優先順位をもっていくことによって答えも変わってくるというようなことがございますので、やはりこの建物につきましては、市長や教育長の御答弁もございましたように、芸術的にも、歴史的にも価値が高いということも踏まえなければなりませんし、一方で市民会館としての利用、市民の皆さんのニーズということも踏まえなければなりませんので、そういったことを総合的に勘案しまして、今後のあり方について考えていかなければならないと思っております。

○議長(畑中俊彦君) 中島(か)議員。

◆11番(中島かおり君) なかなか難しいのはわかっているんですけれども、難しいのでお聞きをしたんですけれども、どれになりますでしょうか。

○議長(畑中俊彦君) 川原社会教育部長。

◎社会教育部長(川原智夏君) 先ほど申し上げましたように、例えば活用ということになってまいりますと、やはり活用を最優先に考えますので、その中で階段の部分であったりというようなことの改修等が必要になってこようかと思います。
 しかしながら、この建物の内部につきましてもやはり非常に価値が高いということがございますので、そういった部分も残していかないといけないというところがございます。ですので、やはりそのあたりは非常に難しく、どこを優先というのではなく、総合的に考えていく必要があるのではないかと思っております。

○議長(畑中俊彦君) 中島(か)議員。

◆11番(中島かおり君) おっしゃることはごもっともだなというふうに思いながら、それら全てを残す、全てを優先するということは難しいにしても、歴史的な建物を残しながら、あるいは、当時そんなに強くはなかったであろうバリアフリーとか、ユニバーサルデザインとか、インクルーシブといった概念を新たに取り入れるということは、建築の英知を集めて募集して、両方を取り入れていくという可能性もあるのではないかなというふうに思います。
 例えばなんですけれども、旧宝塚音楽学校の庁舎は、現在宝塚市の公共施設、文化施設という位置づけになっておりまして、バリアフリーという概念が入った建物になっていて、エレベーターですとか、お手洗いなんかにはそういった概念が入っております。私などは、授業が始まる前に2時間ぐらいかけて毎日お掃除をしていた、この建物がこんなことになっているのかという驚きを持ちながら、新しく生まれ変わっているのだなというふうに思いますし、芦屋市の中には一番お手本にできる建物があると思います。
 芦屋警察なんですけれども、ここがうまく昔からの建物の部分を残しながら、新旧2つの顔を持った、市民に親しまれる警察署に生まれ変わっています。ここは建築関係の賞も当時取っておられるということで、少し調べさせていただきました。そういったものもヒントになるのかなというふうに思います。
 コンクリートは経年劣化していくと思うのですが、こういった部分はどうされていくのでしょうか。

○議長(畑中俊彦君) 川原社会教育部長。

◎社会教育部長(川原智夏君) それにつきましては、適切な保全を進めていくことによって保っていくものかと考えております。

○議長(畑中俊彦君) 中島(か)議員。

◆11番(中島かおり君) 1月からの改修ということなんですけれども、公共施設の保全計画の中では、平成26年の中で予算計上しますよというようなことで出ていた部分なんですけれども、この保全計画によると、平成35年、36年度あたりで建てかえを検討というふうになっているんですけれども、これについてはどのような検討になっていくんでしょうか。

○議長(畑中俊彦君) 川原社会教育部長。

◎社会教育部長(川原智夏君) こちらにつきましては、今後の計画によって具体的な詳細が詰められるものと考えております。

○議長(畑中俊彦君) 中島(か)議員。

◆11番(中島かおり君) 先ほど芦屋警察の例を示させていただきましたが、ぜひ今の建築として、あるいは芸術的、文化的、歴史的な部分を残しつつ、いろいろな概念を入れていく、利用者の安全・安心といった部分のバリアフリーというようなことも含めて入れていくということを、建築業界の英知を集めてということで公募してというか、募集して、あるいは、最初の建築事務所に設計をお願いしてやっていくというような選択肢もあると思うのですが、そのあたりはいかがでしょうか。

○議長(畑中俊彦君) 川原社会教育部長。

◎社会教育部長(川原智夏君) やはり今の建物を残していきたいという思いがございますので、それについてはどういう方法があるのか、議員から御提案がありましたように、芦屋警察などの先の事例もあろうかと思いますので、そういったことも含めまして具体については詰めてまいりたいと思っております。

○議長(畑中俊彦君) 中島(か)議員。

◆11番(中島かおり君) ふだんから市民のニーズを把握していますということだったんですけれども、つい先日の民生文教常任委員会で、文化振興基本計画について少し御説明をいただいた中で、施設アンケート調査結果の中には図書館、谷崎潤一郎記念館、美術博物館だけで、この中にどうしてルナ・ホールがなかったのかな、市民会館がなくて残念だなというふうに思ったりもしていました。既にいろいろとニーズを把握しておられるということであれば、どこかで何かそういったものを見える化していただければと思います。
 残しつつ今のままでということになると、何らかの部分で建てかえというようなことがやはり必要になってくるのかなと思いますが、何度も重ねてお聞きをして恐縮ですが、そのあたりはいかがでしょうか。

○議長(畑中俊彦君) 脇本財務担当部長。

◎財務担当部長(脇本篤君) これも教育委員会から、また市長からも御答弁させていただいておりますけれども、ルナ・ホールの設計に携われた坂倉準三氏が師事をしたル・コルビュジェ氏による国立西洋美術館、これは先ほど芦屋警察を例に出されましたけれども、国立西洋美術館も現在我々……あれは国立ですので我々国民ということで「我々」という主語を使わせていただきますけれども、我々がふだん使いとして利用している美術館が世界文化遺産として登録をされているということについては、我々日本国民として誇らしく思うことの1つだろうというふうに思ってございます。
 同様に、ルナ・ホールのについても、今現在我々市民がふだん使いとして使っている施設が、歴史的にも、美術的にも非常に価値の高いものでございますので、市長が御答弁申し上げましたように、今の姿をというのは、市民の生活が息づいた施設をそのままの姿として後世に残していきたいということでございます。

○議長(畑中俊彦君) 中島(か)議員。

◆11番(中島かおり君) ぜひその価値を、市民にももっと大々的にアピールするときが来ているのではないかなと思いますが、この点はいかがでしょうか。

○議長(畑中俊彦君) 川原社会教育部長。

◎社会教育部長(川原智夏君) アピールにつきましては、国立西洋美術館が世界文化遺産に登録されました際には、広報の8月15日号の1面に載せたということもございます。やはり今後もそういった機会を通じまして、市民の皆様にも周知を図ってまいりたいと考えてございます。

○議長(畑中俊彦君) 中島(か)議員。

◆11番(中島かおり君) ルナ・ホールにやっぱりエレベーターが欲しいですねとか、エスカレーターが欲しいですねというお声が届くんです。なので、そういったことが難しいホールでありつつ、価値がある建物だというようなことで、ぜひ今後はそういったアピールをしていただきたいなというふうに思っております。
 先送りの感が否めませんが、時間がないので、これをもちまして私の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○議長(畑中俊彦君) 以上で、中島(か)議員の一般質問を終了いたします。