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平成30年6月議会 一般質問
【 平成30年 6月 定例会(第3回)-06月19日-02号 】
(芦屋市HP 芦屋市議会会議録検索 より転載)
◆11番(中島かおり君) =登壇=皆様、本日はようこそ芦屋市議会にお越しくださいました。中島かおりです。
昨日の地震により、大きな被害が出ています。心からお見舞いを申し上げます。
それでは、通告に従いまして、大きく5項目について質問を進めてまいります。
最初は、安全・安心なまちづくりについてです。
2つのことについてお伺いいたします。
1点目は、イメージしやすく一言で申し上げますと、防災の分野における女性の活躍についてです。
配慮という名のもとに、女性であること、あるいは母親であることなどを理由に、対象としないということが、日常的に無意識のうちになされていることはないでしょうか。避難所運営や災害派遣などに今回は的を絞って提案をさせていただいています。
性別、年齢にとらわれずに、子育てにおいて、いわゆる「配慮」がなされないための環境づくりを目的とした芦屋市における仕組みについて、ぜひ検討を始めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
2点目は、再犯防止対策についてです。
平成28年12月、再犯の防止等の推進に関する法律が公布、施行され、国だけではなく、地方自治体においても責務が規定されています。
検挙人員に占める再犯者の割合である再犯者率が上昇しており、安全で安心して暮らせる社会を構築する上で、犯罪や非行の繰り返しを防ぐ再犯防止が大きな課題となっています。
再犯の防止等に関し、国との適切な役割分担を踏まえて、その地域の状況に応じた施策を策定、実施する責務について、芦屋市においてどのように取り組んでいるのでしょうか。現状をお示しいただき、お考えをお伺いいたします。
大きな項目の2つ目は、介護予防センターについてです。
高齢者の方々が、住みなれた地域でいつまでも暮らせるように、介護予防の拠点として介護予防センターの果たす役割は重要です。
しかしながら、高齢者の方々は、「老人」あるいは「介護」という言葉に、「みずからがど真ん中にいるのだ」という意識を必ずしも強く認識したいわけではないように感じます。
老人クラブを「はぴねすクラブ芦屋」と呼ぶように、そういう配慮を言葉としてあらわすことは大切なのだと感じます。
そこで、介護予防センターにも愛称をつけてはいかがでしょうか。利用者の方が親しみやすい名前をぜひつけてあげてほしいのです。お考えをお聞きいたします。
3項目めは、政治分野における男女共同参画の推進に関する法律についてです。
政治分野における男女共同参画を効果的かつ積極的に推進し、もって男女が共同して参画する民主政治の発展に寄与することを目的とし、衆議院、参議院及び地方議会の選挙において政党の政治活動の自由を確保しつつ、男女の候補者の数ができる限り均等となることを目指して、5月23日に公布、施行されています。いわゆるクオーター制の導入と言えるものです。
この法律には、国に加え、自治体の責務についても規定されています。
そこで、芦屋市としての取り組みについて、お考えをお聞きいたします。
4項目めは、ごみ処理広域化の検討についてです。
ごみ処理の効率化によるライフサイクルコストの削減と環境負荷の低減であり、両市がこれらのメリットを分かち合うことを目的として、西宮市とのごみ処理広域化の検討を進めておられるところですね。
検討会議ですが、昨年11月22日に開かれて以来となっています。開催予定はありますでしょうか。調整等はどのようになっているのでしょうか、現状をお示しください。
また、両市の広域化が前提とはなりますが、ごみの分別について、この際、西宮市のやり方に全面的に合わせるという選択肢のみではなく、両市で新しい時代の分別方法について模索していかれてはいかがでしょうか、お伺いをいたします。
最後の項目は、公文書についてです。
この項目については、大きく2つのことをお聞きいたします。
1点目は、元号についてです。
芦屋市において、元号を使用する根拠はどこに求めているのでしょうか。
そして、来年、改元が予定されています。平成は31年4月30日に終わることに伴い、特に元号だけでは、より時間の流れが把握しにくいことが想像されます。今後を見据えて、西暦を使用することはできないものでしょうか、お聞きいたします。
2点目は、これまでも取り上げてまいりました公文書管理についてです。
現在、保存年限を過ぎ、どの公文書を残し、廃棄するのかといった選別の作業を進めておられると思いますが、30年の保存年限を過ぎたものをどのように選別するのでしょうか。
選別の際、第三者の専門家の意見はどのように取り入れられるのでしょうか。あるいは、選別の仕組みをどのように構築しようとされるのでしょうか。また、所管はどのようにするのでしょうか。
以前に、東芦屋町の土地の件で取り上げた際にも指摘しておりますが、情報公開のより一層の充実のためにも、どの文書を残していくのか、どのように残していくのか、すなわちどのように行政文書を作成するのかについては重要な点です。行政文書の作成について、本市にはどのような指針等がありますでしょうか。わかりやすいものが必要であると考えます。
以上のようなことも含め、本市における公文書管理を、芦屋市文書取扱規程を超えてまとめるお考え、すなわち公文書管理条例の制定が必要と考えますが、いかがでしょうか、お伺いいたします。
以上で、壇上からの質問を終わります。ゆっくりと丁寧な御答弁を期待いたします。
○議長(畑中俊彦君) 答弁を求めます。
山中市長。
◎市長(山中健君) =登壇=中島かおり議員の御質問にお答えいたします。
初めに、子育て中の職員が避難所運営や災害派遣に従事できる環境づくりは、必要な視点と考えますが、社会情勢やニーズも考慮しながら取り組んでまいります。
再犯防止では、関係団体の皆様の協力を得て社会を明るくする運動での啓発や、芦屋市保護司会と連携して、芦屋市更生保護協力雇用主会「ひまわり会」の活動を通じて自立に向けた就労を支援しているところです。
本市におきましても、再犯防止推進法に基づき策定された再犯防止推進計画の趣旨を踏まえ、支援のあり方について検討してまいります。
次に、介護予防センターは、より親しみを持たれ、利用されやすい施設となるよう、愛称についても検討してまいります。
政治分野における男女共同参画の推進については、第4次男女共同参画行動計画ウィザス・プランで、政策決定過程への女性の参画を掲げて取り組みを進めることとしており、政治分野における女性の参画に資するものと考えております。
なお、平成29年4月の本市の管理職に占める女性の割合は28.6%であり、兵庫県内29市の中で3位でした。
次に、ごみ処理広域化の検討は、現在、検討会議及び作業部会の開催に向けて、両市で準備を進めているところです。
ごみの分別方法については、広域処理を行う場合は、両市でそろえる必要がありますが、循環型社会の構築に向けたさらなる協議が必要と考えております。
次に、元号の使用は、慣行として使用しており、平成31年の元号改正に伴い、よりわかりやすい西暦の併記を検討しているところです。
長期保存文書のうち、歴史的・文化的価値がある文書等は、学芸員等の意見を取り入れることを検討しておりますが、その他の文書の選別については、職員が各文書の重要性、必要性等を最も理解していることから適任であると考えており、文書法制課が統括し、歴史的文書の取扱要領に基づき、選別を進めております。
公文書の作成は、文書取扱規程及び文書事務の手引きに基づき行っておりますが、今後さらに充実を図ってまいります。
公文書管理条例の制定は、国の動向や他市の状況等を研究してまいります。
その他の御質問につきましては、教育長からお答えをいたします。
○議長(畑中俊彦君) 福岡教育長。
◎教育長(福岡憲助君) =登壇=中島かおり議員の御質問にお答えいたします。
学校園における避難所の運営につきましては、避難所の開設規模や開設の時間帯等に応じて、性別、年齢にとらわれず派遣可能な職員をもって運営に携わっているところでございます。
以上でございます。
○議長(畑中俊彦君) 中島(か)議員。
◆11番(中島かおり君) ありがとうございました。
それでは、まず、介護予防センターから再質問させていただければと思いますが、検討していただけるということなので、ぜひお願いをしたいなと思います。
それで、どの立場で物を考えるのかということになるかと思うんです。今回の介護予防センターといえば、そのセンターの役割はすぐにわかりますけれども、翻って、利用者の皆さんの側に立ったときに、例えば「どこに行くの」とほかの人に言われたときに、「介護予防センター」と言うのには、ためらいがある人が多いのであれば、そこは芦屋市として考える部分ではないかということで、今回、質問として取り上げさせていただきました。
保健福祉センターの駐車場を利用する方も、どこへ行きますということを書かないといけないそうなので、ここでも書きにくいというお声も聞いております。
以前から、「敬老会」という名前が、お祝いしてくれるのはうれしいのですけれども、老人という、その「老」ということに抵抗があるという方が意外に多くいらっしゃるというお声をこれまで御紹介もしながら、その敬老会のネーミングについても考える余地があるのではないかということを提案してまいりました。
根底にあるものはそういったことなのかなというところで、ぜひ介護予防センターについても、利用者の方のお声も聞きながら、よい名前がつく日を待っておりますので、ぜひよろしくお願いいたします。
次に、政治分野における男女共同参画の推進の部分にいきたいと思います。
画面の切りかえをお願いいたします。(資料をモニターに映す)
この3月に、監査法人のトーマツさんがまとめられた、内閣府から、政治分野における男女共同参画の推進に向けた地方議会議員に関する調査研究報告書というのが出ています。御存じでしょうか。(資料の提示終了)
○議長(畑中俊彦君) 森田市民生活部長。
◎市民生活部長(森田昭弘君) その資料については承知してございます。
○議長(畑中俊彦君) 中島(か)議員。
◆11番(中島かおり君) よかったです。これには、女性議員がふえることの意義ですとか、また、なぜ地方議会で女性がふえないのか、あるいは女性議員の増加をはばむ3つの課題ということで、ある程度内容の報告がなされていますので、ぜひ折に触れてお読みいただきたいなと思っております。
この第5条の対策などは、既にこういった国のものがあったりしますので、それらをどのように加工して、この法律の第6条、啓発活動に当てるようにするのかということが考えられるかと思うのですが、そのあたりはどのように考えておられますでしょうか。
○議長(畑中俊彦君) 森田市民生活部長。
◎市民生活部長(森田昭弘君) 先ほど市長からも御答弁申し上げたとおり、今年度から展開いたします第4次のウィザスにおきましても、政策・方針決定過程への女性の参画というのはこの基本課題として掲げておりまして、その中で、啓発のみならず、事業者への働きかけ等も含めまして、取り組みを進めていくこととしてございます。
○議長(畑中俊彦君) 中島(か)議員。
◆11番(中島かおり君) 画面の切りかえをしてくださいというのを言いそびれまして、失礼しました。
質問を続けますが、もともと基本原則にもありますように、なぜ少ないのかということを促進するために、国と地方とでできることはしていきましょうということになっている法律なのかなと思います。
選挙の話なので、啓発とか環境整備、あるいは人材育成などの部分については、必要に応じて、もちろん市当局のほうでやっていただく部分と、あるいは選挙管理委員会との連携も欠かせないと思われるのですが、この点はいかがでしょうか。
○議長(畑中俊彦君) 森田市民生活部長。
◎市民生活部長(森田昭弘君) 選挙に関しましては、非常にデリケートな問題もございますので、慎重に進めていく必要があると思います。
今回の法律の国と地方公共団体の責務を定めました第3条の中にも、政治活動の自由と並んで、「選挙の公正を確保しつつ」という文言がございますことから、いずれ国から、このあたりの指針も示されると思われますので、そのあたりを確認しながら慎重に進めたいと考えてございます。
○議長(畑中俊彦君) 中島(か)議員。
◆11番(中島かおり君) よかったです。そこのところ、とても微妙な部分と、配慮がとても大きく必要な部分とありますので、そういったことも含めながら、ぜひやっていただけたらいいなと思いますので、よろしくお願いいたします。
では、4項目めのごみ処理広域化の検討について、こちらにいきたいと思います。
この1年間、ごみ処理広域化の検討について、この問題について取り組んでまいりました。地道ながら、当局におかれましては、ステップを踏んでいただいていることに一定の評価をしているところですが、まだまだ結論に至るまでには課題が多くあるなという認識をしております。
検討会議については、準備をしているということですけれども、それでは、今、6月ですけれども、この7月、8月には開催予定があるということなのでしょうか。
○議長(畑中俊彦君) 森田市民生活部長。
◎市民生活部長(森田昭弘君) 実は、これまでも開催の調整をしまして、一定、日程の調整もしていたこともございますが、その都度やむを得ない事情のため流れたということもございます。できるだけ早期に再開したいということで、両市とも意向は一致しております。
○議長(畑中俊彦君) 中島(か)議員。
◆11番(中島かおり君) そのやむを得ない事情によりというところも、本来なら聞きたいなと思うところですが、そのあたりは想像するにいたしまして、芦屋市職務権限規程というものがありまして、そこの第5条、部長の機能、(2)責任事項及び権限というところに、部長の権限としてどういった仕事をすべきというところで、(3)市長及び副市長に対する助言ということがあります。
このごみの広域化については、担当課としては、この部分はどのような職務を果たされておられるのでしょうか。
○議長(畑中俊彦君) 森田市民生活部長。
◎市民生活部長(森田昭弘君) このごみ処理広域化の問題に関しましては、西宮市との検討会議のメンバーにそもそも両市の副市長が入ってございます。もちろんその会議に臨むに当たりましても、それぞれの市の内部で副市長、場合によっては必要に応じて市長まで交えて内部の協議をした上で、検討会議に臨んでいるというところでございます。
○議長(畑中俊彦君) 中島(か)議員。
◆11番(中島かおり君) ありがとうございます。検討会議等については、準備を始めておられるということなので、またそれはそれで楽しみに待ちたいと思います。
今回、後段の部分で、第5次環境基本計画というものが、パブコメを終えて4月に閣議決定をされています。
これについては、世界的な潮流としてはパラダイムシフト--大きく考え方を変換しなければならない。地域循環共生圏--各地域がその特性を生かした取り組みを発揮、地域資源を生かし、自立・分散型の社会の形成、地域の特性に応じて補完し支え合う。ごみの処理についても、これまでの考え方にとらわれずに、パラダイムシフトを念頭に入れていかないといけないのではないかと思うところです。
万が一、広域化がすぐに実らなかったとしても、分別方法について検討していくということは無駄にはならないのではないかと思っております。市民も問題意識を強く持っている時代だからこそ、芦屋市の施策として、しっかりと理論と思いを持った分別方法を考えていくことは無駄ではないと思っておりますが、いかがでしょうか。
○議長(畑中俊彦君) 森田市民生活部長。
◎市民生活部長(森田昭弘君) その点の認識は持ってございます。
○議長(畑中俊彦君) 中島(か)議員。
◆11番(中島かおり君) それではぜひ、後になって話が違ったというようなことにならないためにも、できる限りの準備というか、できることは検討を要して、していただくようにお願いをいたしますので、よろしくお願いいたします。
それでは、安全・安心なまちづくりのほうにいきたいと思います。
まず、最初に再犯防止の関係について進めたいと思います。いろいろと今の段階でやっていただいているところだということで、今の段階で一番肝になるのかなと思っているのが、どの部署が担当していくのかということかなと、実は思っています。
保護司会さんですとか、ひまわり会というところとも一緒にやっていかなくちゃいけないというお話が出たかなと思っております。
基本的に、再犯防止についてはどこが担当していかれるのでしょうか。
○議長(畑中俊彦君) 安達福祉部長。
◎福祉部長(安達昌宏君) 市の窓口といたしましては、各所管との連携が必要と考えておりますので、福祉部の地域福祉課、それと都市建設部の建設総務課、2課としております。
○議長(畑中俊彦君) 中島(か)議員。
◆11番(中島かおり君) よかったです。2課でということで、かなりこの件については福祉の要素が強いのだろうなと思う部分と、防犯の部分があるんだなというところで、多分新しい分野ということかなと思っています。
決してどんどん受け入れたらいいんですよということを私は前提として申し上げているわけではなくて、そこも市民の皆さんが不安に思ったり、心配になったりというところかなと思います。
再犯をされた方々の割合ということについては、決して芦屋市でもゼロではないかと思いますが、そういう認識でよろしいですね。ゼロではないですね。
○議長(畑中俊彦君) 安達福祉部長。
◎福祉部長(安達昌宏君) 一番の課題は、市の再犯者率というのを把握できていないということです。
県のほうでは、平成29年50.9%というデータが出ておりますけれども、市として一つの課題は、刑事司法関係機関である国と、市と、支援団体との連携が、いわゆる情報共有ができていないというのが一番大きな課題でございますので、まずは、これについて取り組んでいきたいと考えておるところでございます。
以上です。
○議長(畑中俊彦君) 中島(か)議員。
◆11番(中島かおり君) ありがとうございます。芦屋市には生活安全推進連絡会というのがあって、これには防犯の関係ですとか自治会連合会、あるいは愛護委員会、保護司会、社会福祉協議会、あるいは交通安全協会ですとか更生保護女性会、PTA協議会、もっとたくさんありますが、そういった方々が集う連絡会というのがあるかと思います。
ここで、この再犯防止について、まだ法律ができて2年にもたたないわけですけれども、こういったところで意見交換を含めて協議をされたことはないのでしょうか。
○議長(畑中俊彦君) 辻都市建設部長。
◎都市建設部長(辻正彦君) 今のところございません。
○議長(畑中俊彦君) 中島(か)議員。
◆11番(中島かおり君) 先ほど福祉部長からも、いろいろな意味での情報共有が今課題なんだということが出ましたので、こういったことも一つの場かなと思いますが、その点はいかがでしょうか。
○議長(畑中俊彦君) 辻都市建設部長。
◎都市建設部長(辻正彦君) 議員御指摘のとおりだと思いますので、今後検討していきたいと思います。
○議長(畑中俊彦君) 中島(か)議員。
◆11番(中島かおり君) ぜひ一つのきっかけというか、一つの場でやっていただけたらいいのかなと思います。
先ほども申し上げたみたいに、決してどんどん取り上げていくというか、芦屋市としてすごく受け入れていく取り組みを進めたらいいということを前提としているわけではないんです。ただ、やはりゼロではないというか、そういった方々に対して芦屋のまちとしてどういった取り組みをしていくんだということが、国から言われてある程度自治体としても取り上げなくてはいけない、かといって何でもかんでもできるわけではない、そこのところは私自身も承知はしているので、そこのところはお互いに共有し合いながら進めていただきたいなと思っています。
行政の限界もあるかということも、もちろん承知をしておりますが、いずれにしても新たな分野なのかなと思いますので、ともに学びながら進めていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
それでは、画面の切りかえをお願いいたします。(資料をモニターに映す)
今回のこの提案ですけれども、基本的には必要な視点だということで、やっていく方向は確認できたのかなと思っています。
私、広島方面に視察に伺ったときに、そちらの市の自治体の方にもお話を伺い、また、認可保育園の法人さんのお話も聞いてまいりました。
その法人さんは、森の幼稚園とか、自然学校の運営、ワーク・ライフ・バランス推進にも取り組まれ、緊急登庁保育支援にも取り組まれておられます。
新しい形の災害支援ということで、災害発生時に、何かしたいと思っても、専門家でなければすぐにボランティアにも行けない状況があります。そこで、すぐに現場に駆けつけなければならない人たちを、保育という形で支援するということです。一時預かりというようなイメージを考えていただけたらいいのかなと思います。
画面に映させていただいているのは、3.11ですとか熊本の震災のときに、いわゆる女性の視点を特に避難所運営に入れていきましょうよというところで、国のほうがいろいろな通知だったり、参考事例ということでたくさん出している資料の中に、これはたまたま見つけたのですけれども、「女性職員だから聞けたニーズ」という事例が事例集の中にありました。少し御紹介させていただきます。
必要な物資が行き渡らない理由とは。
初動調査に派遣されたのは男性職員のみ。
災害直後、全国から多くの物資が送られているにもかかわらず、避難所に必要な物資が十分に行き渡らないことがあります。その理由の一つは、避難所でニーズを聞き取る体制にあるようです。
宮城県のある自治体では、発災直後から職員が現場に駆けつけて避難所のニーズを調査し、必要な物資を配布しました。当初は現場での危険が予想され、日ごろ「現場に行くのは男性」、「女性は表に出ない」という暗黙の了解があり、派遣されたのは男性職員だけでした。
しかし、避難所で物資が足りない状況が続き、特に女性や子どもたちに必要なものが届いていないという情報が寄せられました。市民生活に密着した部署に勤務していたある女性の自治体職員は、男性のみによる聞き取りでは、女性たちが要望を伝えにくいと考え、自分も現場に行きたいと申し出ました。最初は、「前例がない、危険である」という理由で派遣が認められませんでしたが、関係者を丁寧に説得し、避難所の問題やニーズを聞き取るのは市民生活を守る部署の役割であることが理解され、徐々に女性職員も現場に派遣されるようになりました。
災害時に状況が把握できない中で、職員を派遣する際、安全確保は大切な問題ですが、それは組織として男女を問わず対策を講ずるべき課題です。「職員として現場に行くことは当然。女性職員が迅速にニーズ調査に加わらないことで生じる弊害のほうがはるかに大きいです」というこの女性の自治体職員の経験からも、その役割の重要性がわかります。
そんな事例集を見つけたわけです。
そこで、芦屋市としても、性別やそのときどきの状況、子どもがいるかいないかということにかかわりなく、仕組みとして事前につくっておく必要があるのではないかということで、今回の提案になっております。
幸いにして、地方自治体は資源を多く抱えていると思いませんでしょうか。場所は庁舎内あるいは近辺を指定しておいて、保育士さん、あるいはそれに準ずる方、あるいは保育関係を学んでいる人、学生さんに登録しておいていただくということも考えられるかもしれません。
お話をお聞きした法人さんは、連絡用のアプリなどを開発しておられるので、必要であれば無償で使っていただいても構いませんということでしたので、そういうものも活用しながら、仕組みづくりを模索して形にしていっていただきたいと思っております。いかがでしょうか。(資料の提示終了)
○議長(畑中俊彦君) 辻都市建設部長。
◎都市建設部長(辻正彦君) 今後いろいろ研究をして、形にしていきたいとは思っております。
○議長(畑中俊彦君) 中島(か)議員。
◆11番(中島かおり君) 先ほどの件で、学ばずに済みませんでした。画面の切りかえをまたお願いするのを失念してしまいました。失礼いたしました。
いろいろなことで、危機管理という部分もあるかと思います。そういった部分も含めてぜひ広く、やはり学校、避難所となると教育委員会とも関係があるかと思います。そこの縦割りを超えて広く連携しながら、ぜひ仕組みづくりについて研究から始めて、検討して、形にしていっていただきたいなと思っております。
言わずもがな、今回は保育に的を絞りましたが、介護ということもあるかもしれません。いずれ介護などにも分野を拡大していただきたいと思っております。
こういう災害派遣に行く、行かないは、周りが決めることではなく、本人が決めることだと思いませんでしょうか。本人が決めるための環境整備についての仕組みをぜひ検討していって、一日も早く形につなげてください。
災害は、いつ、どこで起こるかわかりません。いざというときのために備えておくことはとても大切です。そういう意味では、今回の提案は、いざというときのために備えた支援ではないでしょうか。どうか担当課のほうで優先順位を決めて、そしてやる気があるかどうかにかかっているかと思いますので、よろしくお願いいたします。お互いに助け合える支援の輪を広げていっていただきたいと思います。
それでは、最後、公文書について進めていきたいと思います。
まず、元号の部分ですけれども、慣行で進めているんだというお話でした。かつては、皇室典範にその法的根拠があったようですけれども、第2次世界大戦後、その皇室典範の当該箇所が変更になり、法的根拠を失ったと言われています。
元号法という法律があって、1、元号は政令で定める、2、元号は皇位の継承があった場合に限り改めるということで、おっしゃられたみたいに、必ずしも元号だけを使わなくちゃいけないという根拠はないのかなと思っているところです。
この元号、西暦の併記については、各自治体によって取り組みはいろいろかなと私も学んでおりまして、資料も事前にお渡しさせていただいておりますが、画期的という点では、町田市さんが規定により西暦使用しておられる、あとは併記だったり、それぞれの主管課で判断というものもあるように聞いております。
そこで質問したいのですが、芦屋市において、主管課での判断というのは今のところあるのでしょうか。
○議長(畑中俊彦君) 稗田総務部長。
◎総務部長(稗田康晴君) 昨年度、元号、西暦の使用について文書法制課のほうから庁内に通知をさせていただいたところでございます。現在は、それに基づきながら、それぞれの業務の活用の内容に応じまして判断をしているところでございます。
ただ、それ以前にも、例えば計画書の策定の場合なんかについては、その必要性に応じてそれぞれの所管で判断をしてきたケースはございます。
○議長(畑中俊彦君) 中島(か)議員。
◆11番(中島かおり君) ありがとうございます。あと費用面でも、今回かなりの予算を割いて元号を変えていくということもあります。それが永久的ではないということで、改元については費用がかかるということを申し上げているわけです。
あるいはわかりにくさ、例えばいろいろな免許などが考えられるかと思います。確実に今の段階ではあり得ない平成30何年とかということになるかと思いますけれども、そういうことが既に持っている、例えば免許証に書いてあったとすると、あと何年だっけというふうに計算しなくてはいけなくなるわけですね、平成から変わると。そういうことになって、例えば更新をついうっかり忘れてしまうということが、起こらないとも限らないということが考えられるかと思います。
そういったことを考えると、必ずしも元号だけという今のやり方がベストかというと、ちょっと今回の改元に伴って検討していくきっかけになるのではないかと思いますが、そのあたりはいかがでしょうか。
○議長(畑中俊彦君) 稗田総務部長。
◎総務部長(稗田康晴君) 先ほど市長から御答弁申し上げたように、今回のことを契機にしまして、もう少し具体的に西暦表記というものを汎用的に使える部分も含めて検討してまいりたいと考えてございます。
○議長(畑中俊彦君) 中島(か)議員。
◆11番(中島かおり君) ありがとうございます。その汎用的に使えるかどうかというのは、どういうことでしょうか。
○議長(畑中俊彦君) 稗田総務部長。
◎総務部長(稗田康晴君) 現状、ほとんどの自治体、多くの自治体におきましては、まだまだ元号の使用というのがベースになってございますし、これまで慣行で活用してきたように、元号そのものも一定定着をしている部分が一方ではございますから、全てを西暦表記という形というのは、一気には難しいと考えてございます。
ただ、その文書をお渡しする相手方でありますとか、その内容に応じては、西暦を表記したほうがわかりやすくなる場合というのが多々ございますので、そういった部分については、西暦の表記も含めて検討してまいりたいということでございます。
○議長(畑中俊彦君) 中島(か)議員。
◆11番(中島かおり君) 「省庁のデータ、西暦に一本化」という報道もされているようでして、御存じだと思いますが、「政府は、各省庁がコンピューターシステム間でやりとりする日付データについて、和暦(元号)と西暦で混在している現状を改め、西暦に一本化する考え」ということで、やはりシステム的には大変なんだよということからの判断なのかなと思っておりますが、元号に変換してデータをやりとりするということが行われるので、そのあたりも大変ですよね、西暦に統一していきますよというようなことが示されているわけです。こういうデータ的に西暦に一本化していくことについて、何か国から今のところ通知が来ていたり、そういったことはあるのでしょうか。
○議長(畑中俊彦君) 稗田総務部長。
◎総務部長(稗田康晴君) 現時点におきましては、具体的に通知といった形では来ておりません。
ただ、現状で申しますと、本市のシステムにおきましても、一部データの管理を元号で行っているシステムがございまして、その部分については、先ほど紹介のありましたように、今年度予算を講じて元号の対応をしてまいるということで考えておりますけれども、多くのシステムに関していいますと、データの管理はそもそも西暦で管理しているケースがほとんどでございます。
ただ、例えばユーザー側が画面で見る場合、入力する場合、また帳票に出力する場合、いわゆるユーザーインターフェースに係る部分に関しては、元号で表現をしている部分はございますけれども、データ内部そのものの管理としては、ほとんどのシステムが西暦で管理しているものと考えてございます。
○議長(畑中俊彦君) 中島(か)議員。
◆11番(中島かおり君) ありがとうございます。聞けば聞くほど、いろいろと私たちが受け取る資料だけでも、そのシステムの部分だったり、ほかのところでいろいろなことがあるんだなという複雑さをかいま見させていただいたところですけれども、そういったことをできる限りシンプルにしていくということも、受け取る側だけではなくて、そちら側もやっていかなくちゃいけないのかなと思います。
そこのところは、今回のことが一つきっかけになるのかなと思っておりますが、具体的な協議の進め方みたいなものはあるのでしょうか。
○議長(畑中俊彦君) 稗田総務部長。
◎総務部長(稗田康晴君) 今後、文書法制課のほうが中心になりまして、その西暦表記の件は検討してまいりますけれども、システムに関しては情報政策の担当がございます。そちらのほうで、今後、導入していくシステムに関してはどういう仕様を求めていくのかというところで、検討が加わっていくものと考えてございます。
ただ、現在の一般的な行政の運用管理におけるシステムといいますのは、ほとんどの帳票がそれぞれ様式も含めて元号表記ということになってございます。
ですから、これが標準的な仕様になっているものですから、これを西暦で全てやっていこうと思いますと、逆にカスタマイズをかけて、コストをかけていくということにもつながってまいりますので、そういうことも含めて検討していく必要があるだろうと考えております。
○議長(畑中俊彦君) 中島(か)議員。
◆11番(中島かおり君) 今おっしゃられたことは、あくまでも短いスパンで考えた話であって、先のことを考えると、また何十年か先には同じようなことが起こる可能性は全く否定できない部分かなというところで、やはり長期的な視点と、おっしゃられるみたいに現状も考えながらやっていく必要があって、ますます大変だろうなと思いますので、よい御判断をしていただきますよう、よろしくお願いいたします。
では、最後になりましたけれども、公文書の管理について進めたいと思います。
条例としてまとめる考えについても、決して否定ではなかったのかなということで、ぜひ期待はしたいところですけれども、少しいろいろとありますので、時間も残させていただいておりますし、質問を進めさせていただきたい、再質問したいと思っています。
大阪市さんには、説明責任を果たすための公文書作成指針というものがございまして、この中には、
「情報公開と文書管理は車の両輪」と言われるように、情報公開制度のより一層の充実が求められる中、市政運営の透明性を向上させ、市民への説明責任を果たしていくためには、公文書の適正な管理は不可欠であり、ますます重要になっています。
しかしながら、本市において、情報公開請求に対して非公開決定がされるものの中には、請求対象となる公文書が存在しないことにより非公開となるケースがあります。
そもそも作成すべき公文書が作成されていなかったり、作成されていても適正な管理がなされていなければ、情報公開制度の円滑で適切な運用ができないばかりでなく、市政に対する信頼を損なうことにもなりかねません。
本指針は、不存在による非公開事例について分析を行い、その結果に基づき、公文書の作成の要否や個人メモとの区別について特に留意すべき事項を明らかにすることにより、統一した取り扱いを実現するとともに、公文書の作成・管理マインドを醸成していただくため、作成したものです。
というふうに指針をつくっておられます。
また、別の市は、行政文書の作成に関する指針の中で、行政事務の遂行に当たっては、文書により処理を行うこととされていることから、作成すべき行政文書は、(1)条例、規則等の制定、改廃等に関する文書、(2)会議等に関する記録、(3)相談、交渉等に関する記録、(4)事務及び事業の執行の過程における重大な事案に関する文書、(5)事務及び事業の実績に関する記録、事案が軽易なもので、行政文書を作成する必要がない場合、緊急の案件の場合等の対応について、作成上の留意点などについても規定をしておられます。
芦屋市においても、もう少しわかりやすい指針とかガイドラインについて検討していくべきなのではないかなと思わせていただいているところですけれども、まず、この点についてはいかがでしょうか。
○議長(畑中俊彦君) 稗田総務部長。
◎総務部長(稗田康晴君) 御紹介をいただいたような指針という形が適当なのかどうなのかという部分はございますけれども、公開性を高めていくという視点は、我々も当然持ってございますし、その視点で進めてまいりたいと考えてございます。
先ほど市長から御答弁申し上げましたように、手引きや規程に関しても、そういった内容も含めて充実を図ってまいりたいと考えてございます。
○議長(畑中俊彦君) 中島(か)議員。
◆11番(中島かおり君) その充実を図るというのは、よくわかりますけれども、やっぱりわかりやすさをどう示していくのかということも必要だと思います。
その充実を図るということは、何か形にしていくということなんでしょうか。
○議長(畑中俊彦君) 稗田総務部長。
◎総務部長(稗田康晴君) 例えば、現在、本市内部では、事務処理を進めるに当たりまして、文書作成の手引きというのを全職員が保持してございます。
そういったところに、先ほど御紹介のありましたような、具体的に文書というものがこういうものだ、こういう場合には文書作成をしていく必要があるんだということを例示しながら、もう少し具体的に内容を充実させたり、そういったことも含めて検討したいということでございます。
○議長(畑中俊彦君) 中島(か)議員。
◆11番(中島かおり君) 少し質問を変えますけれども、現用、非現用という区別については、本市ではどのような使い方をしておられるのでしょうか。
○議長(畑中俊彦君) 稗田総務部長。
◎総務部長(稗田康晴君) 特にその区別を規定しているものはないかと承知をしております。
○議長(畑中俊彦君) 中島(か)議員。
◆11番(中島かおり君) 文書について現用か、非現用かという部分が、特に規定がないということなので、規定がなければ、芦屋市の中ではそういう使われ方というのは特に区別をしておられないということでしょうか。
○議長(畑中俊彦君) 稗田総務部長。
◎総務部長(稗田康晴君) そういう用語の使い方は内部では行っておりません。
○議長(畑中俊彦君) 中島(か)議員。
◆11番(中島かおり君) 用語だけの問題ではなくて、私も聞くところだけですけれども、現用というのはいわゆる現役の文書で、非現用というのはちょっとそこを引退した文書というような違いがあると聞いたので、ちょっと聞かせていただきました。
では、歴史的文書の選別基準というところでお示しをいただいているものがあるかと思います。
ここの議会の部分について、まず、歴史的文書の選別基準なので、歴史的文書として残していく、残していかないというのはこういったものですよという一覧だと承知をしていますけれども、それでよかったでしょうか。
○議長(畑中俊彦君) 稗田総務部長。
◎総務部長(稗田康晴君) そのとおりでございます。
○議長(畑中俊彦君) 中島(か)議員。
◆11番(中島かおり君) ということで、そこに議会の部分が書いてありまして、実はその議会のところで、議事に関するもの、本会議、常任委員会、いろいろ書いてありますけれども、会議録というふうに書いてあります。
実は、本会議の会議録は永年保存なのかなと思っていたのですが、この点はいかがでしょうか。
○議長(畑中俊彦君) 稗田総務部長。
◎総務部長(稗田康晴君) 申しわけございません。今ちょっと手元に資料ございません。
○議長(畑中俊彦君) 中島(か)議員。
◆11番(中島かおり君) 手元に資料がないのは、この選別基準ということでしょうか。
それはなかったとしても、私が先ほどから何を申し上げたいかというと、現用か非現用かの区別ということで、歴史的文書というふうになったときには、非現用という区別になると理解をしています。なので、私が申し上げたみたいに、本会議の会議録が永年保存、あるいは歴史的文書として残していきますということになったとしても、最終的に結果は一緒なんです。永年なんです、いつまでも残す。だけど、現用か非現用かで違いますよねということを申し上げているのですが、そこのところの認識をお聞きしたかったのですが、余り整理がなされてないのかな、その点をちょっと確認させていただきました。
地方自治法の第123条に、会議録の作成ですとか、会議の次第とか、出席議員の氏名を記載させ、また記録をしておかなくちゃいけないよということが書かれていますし、また、芦屋市議会委員会条例というものがあります。これの第72条には、「委員会の記録の保存年限は、永年とする。」というふうに書いてありますので、このあたりは少し、たまたま今回この議会というところを捉えさせていただきましたけれども、そういったことも含めて、もう一度見直しをしていただきたいと思います。見直しというか、整理をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(畑中俊彦君) 稗田総務部長。
◎総務部長(稗田康晴君) 現在、その歴史的文書の選別の作業を行っているところでございまして、その作業の中でも、新たにそういった視点というところは出てくる可能性はまだまだございます。そういった部分も含めて、全体を整理しながら、また課題が出てきましたら、その後整理し終わった後も、それを改善につなげていくようにまとめていきたいと考えてございます。
○議長(畑中俊彦君) 中島(か)議員。
◆11番(中島かおり君) 今回、条例を含めて考えてはいかがですかということで提案をさせていただきました。
条例だけをつくればいいというものではもちろんなくて、芦屋市の場合はステップを積み重ねていただいていますので、そこのところをまとめるということで条例化するのが、庁内的にも周知がされて、さらに取り組みが進むのではないかと考えて、提案を今回させていただきました。
ぜひ一歩でも前に進めていただきますようにお願いいたしまして、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。